光州からの便り

今日、オンマはちょっと寿命が縮まったような気がしました。
なぜなら、ケンケンが家に帰ってこなかったからです。

もともとケンケンは小さな頃からオンマ、アッパがいなくても
平気で一人で外に遊びにいったり道に飛び出したりする子供で、
迷子にも何度もなったぐらいです。

それでも最近は少し落ち着いてきて、そんなに遠くには行かなくなったし、
一人でエレベーターのボタンをおして家に帰れるようになったので
オンマもちょっと油断していたのですね。

今日の夕方にケンケンがカレーライスを食べたいといったので、
お肉などを買いに近所のスーパーに行った帰り、ケンケンはだだをこねて
家に入ってこようとしませんでした。（５時頃）

しょうがないのでカギをかけずに戸をしめてシュウくんにお茶をあげたり
夕飯の準備をして１０分ぐらいしても入ってこないので外を見ると
いません。

またノリト（遊び場）に行ったのかなと思ってまた少しオンマは夕飯を
準備してもやはり帰ってきません。（５時半頃）
さすがに探しに行かないととシュウくんをおぶってノリトを見にいくと
いつもは大抵そこで遊んでいるはずのケンケンの姿がないのです！

ちょっと焦りはじめたオンマは周辺を探した後、ひょっとして家に帰っているかも？とまた家に戻りましたがいません。
携帯電話を持って、今度はアパートの警備室に聞きに行って放送もしてもらい、さらにオンマはアパートをでて近くを捜しまわりましたが、
見つかりません。（６時半ごろ）

どんどん日が暮れて暗くなってきても声もしないし、姿も見えなくて
オンマはもう生きた心地がしなくなってきました。
アッパに電話を入れてさらに捜しまわりますが見つかりません。

アッパが帰ってきて外を探し、オンマは家に待機して早く見つかるように
祈る思いでカレーライスを作りました。
そんなとき、警備のおじさんが同じアパートの女の子を探している家があるので一緒にどこかにいったのではないかと連絡がきました。
しばらくしてその家の人がきて警察に連絡した方がいいかと訪ねてきました。（７時過ぎ）

話を聞いてみるとどうもノリトで一緒に遊んでその女の子のうちに
ケンケンが遊びに行ってそして二人でまた出かけた様です。
しかもその女の子は上着も着ないで外にでたと言うのです。

アッパがひとしきり探して家に帰ってきたので早速派出所に電話をすると
ケンケンらしい子供を預かっているとか！
さっそく車で駆け付けてみるとケンケンがいました！！

もうほっとするやら力が抜けるやら。無事で何よりでしたが、
本当に生きた心地がしなかったです。
それでもオンマはもしも？とか、帰ってこないなんてことは想像しないというより、できませんでしたが、アッパは本当に気が狂いそうになったそうです。
仕事をすることも意味のないことに思われたといっていました。

親になると本当に子供のことが一番になっちゃいますね。
女の子の方はなぜかオンマ達が派出所に向かっている時に一人で家に帰ってきたと連絡があり、派出所にはケンケンがひとりでいました。

アッパが迎えに行くと警察のおじさん達はアッパの顔とケンケンの顔がそっくりだといってお父さんがきたのがすぐにわかったそうです。＾＾；

また不思議なことにケンケンはうちの近くの派出所では無く、車で１０分ぐらいの隣まちの派出所にいたのでした。
なんでもパトカーに乗せてもらったとか。

それにしても電話した時も近くの派出所に電話したつもりが、
なぜかケンケンのいる隣町の派出所にかけていて、すぐに男の子が保護されているのがわかり、名前も一致していて、ケンケンは家に８時半に帰りついたのでした。

ああもう心臓が縮まる～。
派出所でキンパプを食べて泣かずにまっていたケンケン、
でもやっぱり緊張していてトイレがいえず、パンツにうんこを
もらしちゃったんですね。

それでもオンマ、アッパは無事にケンケンが見つかったことだけが
感謝で、へろへろになってしまった今日の大事件でした。