『cocoRococo』から自分らしく・・・・ Yes,andでLife is Beautiful

【学びの共有】
震災メンタルケア Yes,andで自分をとりもどす
ココロとカラダのミニワーク

目的：健康なココロとカラダをとりもどす
　　　PTSDを予防する

講師：ムート延子 ＆ 樋栄ひかる

＜当日のアジェンダ＞
アイスブレイク：
　拍手廻し ＆ 同時拍手でみんながつながる
講義：
　PTSDとは？
　　予想外のことが起こり　
　　　＝＞ ショックを受け　
　　　　　　　＝＞ その状態をひきづること
予防するためには
　１ メカニズムを正しく知る
　２ 適切に対応する
　３ 新しいリソースを得る

１メカニズムを正しく知る

＜関連記事＞
ショックのメカニズム
ショックからの回復


ショック時、私たちの脳には通常の10～40倍もの
大量のアドレナリン、ノルアドレナリンが放出！
　↓　　　↓
大脳新皮質～旧皮質の連携がストップ
　　（論理や思考を司る「人間脳」や、
　　　記憶や感性をつかさどる「サル脳」が使えない）
　↓　　　↓
脳幹を中心に、本能と反射がフル活動する
　　（別名「ハ虫類脳」、ショック下では私たちはワニになる！）


時間の経過とともにホルモンレベルが～
通常レベルに回復　ーーー　心身ともに健やかさを取り戻す
　 or
　 なかなか回復できない ーーー　PTSDに発展するリスク
　　　▼過覚醒が続く　　→イライラ、激怒に入りやすい
　　　▼反動で低活性に　→無気力、悲観的になりやすい　


２適切に対応する

ショックから回復するために、まずは安全が確保された上で、
以下のことを行ってみてください。
１）水分をとる：
　　　　　　体内のアドレナリンを薄める
２）身体の感覚をもどす：
　　　　　　後半のボディナミック・エクササイズを参照
３）誰かと接触をもつ
　　　　　　コンタクトは大事
４）体験を話す／聞いてもらう


３ 新しいリソースを得る

予想外の出来事に対応できた、または、難局を乗り越えた時。
必ずやあなたは『強み』を身につけているはずです。
その内容がどんなものであれ、良い悪いはありません。
ショックの経験は、誰にとっても望ましいものではありませんが、
この経験を通して「より強く」いまを生きていきましょう。


カラダを取り戻すエクササイズ
ボディナミックのエクササイズをご紹介頂きました。

ボディナミックのエクササイズをご紹介頂きました。
（このエクササイズは、基本的にペアで行います）

始める前に、少し静かな時間をとって「身体の感じ」を確かめます。
それを言葉化して、パートナーと分かち合います。

☆ ペアで足裏ほぐし
　　お互いに向かい合って座り、膝から下の関節を動かし、マッサージします。
　　足指を一本ずつ動かす、足の甲をひねる、足首をまわすなど、
すべての関節を色々な方向へ大きく動かすようにしましょう。
チカラ加減やスピードは、その都度、相手に聞きながら。
ふくらはぎや膝裏も、やさしくさするようにしていたわります。

片足が終わった時点で、一度、立ち上がって「身体の感じ」を確かめ、
言葉化して相手と分かち合います。
いまの感じは「良い感じ」「悪い感じ」「どちらでもない」の
どれに当てはまるか必ず明言します（←これ重要！）

ふたたび座り、反対側も同様に。終わったら※「身体の感じ」を確かめ、
言葉化し、「良い感じ／悪い感じ／どちらでもない」を明言します。




■基本的なエクササイズをいくつか紹介：
☆ 脚の外側／内側を目覚めさせる
　　別名「サバイバル・マッスル」と呼んでいる、脚腰の外側を強化。
　　また、内股から深部筋を使うことで、自分の真ん中を感じます。
☆ 肩ほぐし
ショックに入ると驚愕（びっくり）反射から、肩がコチコチになります。
　　 凝りに気づきチカラを抜きたいと思うけど、なかなか脱力できないもの。
　　 こんな時は、ひとたび思いっきり筋肉を活性化し、その後、反対の
　　 ゆるめる動きをすることで、ストンと脱力しやすくなります。
☆ 腰周辺のエクササイズ
　　股関節や骨盤周辺の筋肉を使うことで、自分がここに居る、という
　　感じが増し、呼吸が深まり、よりエネルギーを感じることでしょう。
☆ 背中ほぐし、背骨ゆらし
　　背骨のサポートを柔軟にし、よりエネルギーが通りやすくします。
　　身体の後ろ側が広がって、視野が広くなるという人もいます。
☆パタパタ
　 自分と自分以外を分けている、もっとも基本的なバウンダリー（境界線）＝
　 皮膚を活性化するエクササイズです。興奮を収めるにも良いです。

　　
　注意）抵抗の強さ・好みは、人それぞれ。エクササイズを受ける人に
　　　「これくらいでいいですか？」と聞きながら行います。目安としては
　　　『簡単過ぎず（つまらない）、なんとかやっと成功する（達成感！）』　
　　　　くらいが最も楽しく、効果的です。


＊ もし、相手に気構えがない場合の導入方法はどうすれば良いか？

まずは深呼吸をすることから始めると良いですね。
呼吸を深くすると情動の幅が深めることが出来て落ち着きます。

落ち着いたところから、個人で出来ることから始めてみても良いですね。


ココロを取り戻すエクササイズ

いろいろな緊張や不安材料がある中で、いままで当然としていたことが
なんて幸せなことだったのかと感じる毎日。
でも何が起こるかわからない不安を感じながら生活するよりも、いまに
こころをおいて＆いま目の前にいる人や状況に集中出来ることが大切です。

自分自身がショック状況／ストレスを抱えた時にどのような考え方（ココロのくせ）
をもつのかを明確に知るだけで自身を俯瞰してその状況とつきあうことが
出来ます。

また、『違いは違い』であり、『違いは間違い』ではない！
ということを認識するだけでも、人とのコミュニケーションや情報の捉え方の幅が
少しひろがるのではないでしょうか？

そういうことを、インプロ（即興演劇）のワークを取り入れたり○Xクイズや
選択クイズで自己紹介も兼ねて

Q 震災後も変わらず仕事をしていた？ Yes or No
Q この一週間節電などを心がけた　Yes or No
Qこの地震をきっかけに、あなたの価値観は変わりましたか？
　　Yes or No？　
　　どの程度、変わった？／変わらなかった？
窓側（０）ーーーーーーーー 入り口（１００）として自分の
場所をみつける
Q いまの自分の中の温度計（0 - 100)は何度をさしていますか？
Q 災害が起こる前の自分の中の温度計は？
Q 災害が起こった翌日の温度計は？

自分を○○に例えると！
（自分自身を知る上で、メタファー（比喩）を通して客観的に
自分を理解してみましょう）
Q 自分を動物に例えると （形容詞付きで）
　　例）まっすぐなチーター
Q 自分を色に例えると （形容詞付きで）
　　例）燃える赤
Q 地震がおきた直後にとっさにどんな行動をとったか？
　　D 自分がその場をなんとかしなくては！と立ち上がった
　　i こわいよー！っと大げさにふるまったり、逆に周囲を
　　　励まそうといつも以上に明るくふるまった
　　S 周囲の様子をみながら、じっと我慢
　　C いろいろなデータを調べ始めた
＊どれが良い悪いではけっしてないです。

ご自身がどんな思考になるか。行動をとるか。
この大きな災害で恐らく、ご自身が最終的に覚悟を決めた
自分自身のペルソナも明確になったのではないでしょうか。

i/Sの行動傾向にある人は、ひと中心にものごとを動かします。
「○○さん(達）と一緒に△△をする」という考え方をします。
それに対して
D/Cの行動傾向にある人は、結果やタスク中心にものごとを
考えがち。
「△△を達成するために○○さん（達）と一緒に行動する』

避難生活などで集団で行動をするときに『違った考え方』が
ぶつかることがありますが、ご自身がどういう思考の傾向が
あるかを知っておくだけでとてもココロが楽になりますよ。

違いは違い！

そして、それを受け入れることが大事。
一番大切なのはまず自分自身にYes,and(受け入れて、行動する）
ことですね。

最後にGOOD NEWS / BAD NEWSってインプロのゲームを３人一組でしました。

例）
ファシリテーターからのお題：
わたしの彼が浮気していたの！
ひとりめ： GOOD NEWSは、その彼が借金だらけでそろそろ別れようって
　　　　　言うつもりだったの。
ふたりめ： BAD NEWSは、その借金の保証人になっちゃっているのよね、、
さんにんめ： GOOD NEWSは、最近知り合った素敵なイケメンが弁護士
　　　　　　だから、相談に乗ってもらうついでにお食事することに
　　　　　　なったんだ。
ひとりめにもどる：BAD NEWSは、、、、、

っという風にGOOD NEWS/BAD NEWSを交互に繰り返す。


同じ事柄でも、考え方次第でGOOD NEWSにもBAD NEWSにもなる。
そういうココロが取り戻してもらえていたら幸いです☆


こちらご参加下さった方々からのご感想です
（ムート延子さんのブログから）

「実は、こんなに楽しい会だと思っていませんでした！
　半信半疑で来てみたんですけど、でも来て良かったです。」

「じつは娘は、ここに来る直前、震災時の（怖い）ことが思い出されて
　ちょっと気持ちが不安定だったんですけど、いますでに（思いっきり
　カラダを動かした後）すごく楽しんで、気持ちもしっかりしてます。
　あんなに笑顔で。。。本当にありがとうございます！」

「誘ってくれて、ありがとう。自分では（自分のこと）大丈夫だと
　思っていたけど、カラダを動かしてみて、もっとしっかり（身体の中に
　自分が）居る感じがして。ぜんぜん大丈夫じゃなかったんだなぁ、って
　分かったです。いい感じです！」

「これからボランティアに参加するんですけど、今日のやったこと
　きっと役に立つと思います。がんばります」

「これは震災のことだけじゃなくって、日常のストレスに対するケアにも
　きっと通じますね。いろいろ使えそう」

「僕は、大人の発達障害者の方のサポートをしているのですが、
　身体を通じて自分を取り戻すって、すごくいいなぁと思いました。
　きっと彼らにも必要なんじゃないかな」

今後、この震災メンタルケア Yes,andで自分をとりもどす
ココロとカラダのミニワークを都内に避難されて来られている
避難所で開催することになりました。

詳細は後日アップいたしますね！

また、こちらのワークショップを必要とされていらっしゃる方々が
きっとたくさんいらっしゃるかと思います。
お問い合わせはこちらまで。

また、今後のムート延子さんとのコラボワークショップについてはこちらをご覧ください。