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乗馬日記@ブリュッセル

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2008年12月10日
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テーマ:海外生活(7771)
カテゴリ:乗馬以外
年の瀬も押し迫って何となく気忙しい。こんなときは集中力がなくなることが多い。

去年は来週あたり、もう今年の仕事も数日で終わりという頃、疲れていたせいか、スーパーの駐車場で車を柱にぶつけるという有り得ない事をしてしまったのだっけ。そんなことを思い出していた今日。。。

仕事から帰ってきて、家の近くに路駐しようとしていて、前の車の後部バンパーにぶつけてしまった。

折りしも夕方で交通量が多く、道は両方向ぎゅうぎゅうに混んでいる。止まって検分などしていては道を完全にブロックしてしまう。

そのまま100m程度走り、空いたところを見計らって一瞬降り、自分の車をチェックすると、お、やはりへこんでいる。バック及びUターンはやっぱり無理なので1ブロック周ってぶつけた車に戻ろうと走り出すと、後ろから大柄なおじさんが叫びながら走ってくる。

何を言っているのか。聞くと、「おまえはあの車を壊した。」というのがそのおじさんの叫び。さらに私の前にいた車に呼びかけて指示し、前方を塞いで私が逃げられないようにするではないか。

おじさんは当て逃げと思ったのだろう。でも通行中のドライバーたちが道をブロックする車に激しくブーイングし、その車はどこかへ走り去ってしまった。

私はおじさんに、戻ってくるから待ってて、と言って角を曲がったところに駐車スペースを見つけ、停めて自動車保険書類を持っておじさんの方に歩き出した。

複雑な表情で向こうから歩いてくるおじさん。見知らぬこの人にTu呼ばわりされる覚えはない。ボンジュール、あなた(vous)はあの車の持ち主ですか?と訊くとそうだと答えるので、まずは彼の手を握って握手する。おじさんの顔は更に困惑した表情に。

交通をブロックするのは良くないですよ、現場に戻って保険書類を書きましょう。と言って歩き出すと、おじさんは一緒に歩きながら、なんだか叫んでいたさっきとは打って変わったしおらしい様子。そして言うのである。保険を使うの?保険料がすごく高くなるよ。2人で話し合ってお金でカタをつけよう。

おじさんの車に戻ると、後部左のバンパー角とその上辺りのボディに擦り傷がついている。ジープ系なので、加害者がそう言うのもおかしいが、逆に似合ってるくらいで不自然に見えない。その程度だったのでちょっと安心。おじさんは照れ笑いが混ざったような表情に。それでも更に、保険は使わないで、お金をちょっとくれればいい、などと言うのである。

おじさんの言うことは何だかおかしいし、こういったケースが示談できれいに済むとは思えない。事故の状態の証拠を残さなければ、お金を払っても、後で何かしら因縁をつけられ、あれもこれも壊れていた、などと言われても困る。

保険会社に出す事故レポートを書きたいので、警察を呼ぶ。と携帯を出しながらおじさんに言うと、おじさんはとても落胆した顔になって、じゃあ車の書類を取ってくる、とその場を去って行った。


さて、この話の結末はというと、おじさんはそれっきり姿を消してしまった。来てくれた警察がスピーカーで呼びかけても反応なし。

私は警察官と保険書類を書き、良い晩をお過ごしくださいと言って別れ、うちに帰って夕飯を作った。


おじさんは本当にジープの持ち主かもしれないけど、彼が車から出てきたところを見たわけでも、鍵で車を開閉するのを見たわけでもない以上、同じ位の確率で、たまたま通りかかっただけの人という可能性もある。
おじさんに咎められなかったら、一人ではわざわざ警察を呼んで事故書類を作ったりせず、ばっくれてしまったかも知れない、そんな私を導いてくれた天の使いだったのかも。

ジープの持ち主は、戻ってきたときに、警察が車に残した手紙を見て(そこで初めて車の損傷を知り)、警察に出向いて保険書類の自分担当の部分を書くのだろう。
ただし、信じられないことに、義務の自動車保険に加入していなかったり、車検を受けていなかったりで警察沙汰になるのが困るドライバーはベルギーには結構いる。

保険書類にジープ側持ち主の記入ができたら、警察から私にそれが郵送されてくることになっている。一体その人は警察に出向くのだろうか。そしてそれはあのおじさんなのだろうか。ゲントの居住者駐車票がウィンドウに貼ってあったあの車。これからどういう展開になるのやら。

(それにしても自分、やっぱり運転下手だったのね。。。。それは軽くショックです。)





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Last updated  2008年12月11日 06時04分15秒
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