カテゴリ:50&60年代男性ソロ
オーウェン・ハンドのデビュー盤を聴きながら、「同じ65年デビューで同じ生ギター弾き語り系だけど、バート・ヤンシュがものっそい坊ちゃんに思えるほどの渋さだなあ…」なんて思っていたけど、いやもう。 こっちもあんた本当はいくつなんだよと言いたくなるくらい老けレコードじゃないのさ。 生まれは43年11月、レコーディングは64年9月から翌年1月にかけてだから…20~21歳のときの演奏ですかそうですか。 そんな大学生活エンジョイなお年頃でこんな悟りを開いたようなギター&歌声でどうすんだよ。 さすがに声そのものには若干の初々しさが感じられるけどね、歌いっぷりが芸歴10年以上な感触なんだもんなあ。若さが足りない!とおせっかいな親戚のおばちゃんに言われてそう。 10年後どころか20年後、そして現在でも(といっても2002年作を聴いただけだけど)歌唱に変化はほとんどないしなー。 ギターはますます年齢不詳。ていうか詐称。 アタックの強くないとろとろっとした弾き方で、訥々とした歌い方によく溶け込んでいます。 ギターのみで攻める曲もいくつかあって、これだけ弾ければインストが入るのも自然な流れだよね、と納得してしまいますねぇ。 デイヴィ・グレアムで知られるフォーク界のスタンダード15も、もちろんギターオンリーです。 じっくり聴き込むというよりは一杯引っ掛けながらフンフンフ~ン♪とリラックスした状態で聴くのが似合いそう。 溌剌さとは無縁だし、無言圧力にもなってなく、適度にスイングしています。 最後の2曲はCD化の際のおまけ。 ギターが一転して硬めになってるぞ。あ、緊張して硬いってんじゃなくてね。 彼は歌よしギターよしソングライティングよしと三拍子揃っていますが、本人的にはまずはギタリストなのかなあ? それから当時の評論家やリスナーの反応も知りたいところ。 20歳そこそこでここまで弾けて曲も書けて、老け声が違和感なく流れに乗ってる青年が出てきたらちょっとびっくりしちゃうよね。 それともそういうケースは日常の1ページだったり? 21世紀の今そんなことが起こったら、私なんかはすごい子が出てきたもんだ、って感心してしまうよきっと。 Bert Jansch バート・ヤンシュ / Bert Jansch 輸入盤 【CD】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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