カテゴリ:70年代男女混合グループ
All words and music written by Mandy Morton with the exception of Blaackwaterside
そんなわけで、スプリガンズです。 バンド名をスプリガンズに変更してからの2作目で、プロデューサーはサンディ・ロバートン。 「時鏡綺譚」という邦題も素敵だし、ジャケもえらく良い雰囲気。あちこちで英国の知られざる名盤とか言われていて、中古でもなかなか2000円を下回らない。 いやもうね、私もこてこてのフォークと思ってましたよ。前身バンドのスプリガンズ・オブ・トルガスではかなりくどい民謡ばかりやってたし。 でもこれ、フォーク度合いはそんなでもないなあ。 オーケストラ入っているし(担当者:ロバート・カービー)いい意味で大仰だしで、むしろフォークというよりはプログレしてます。 なんかもうエレキギターが演歌ロックと化してるしキーボードはピロピロだし太鼓は気難しそうだし、フォークらしさはマンディ・モートンの切なくくぐもった歌声に残っているくらいかなあ。 書き上げた直後はフォークだったけどアレンジメントでプログレに変身しているような印象を受けました。 1曲だけやっているトラッドにしても、今まで聴いたどのバージョンとも似ていなくておよそ民謡らしくない編曲だしねえ。 スプリガンズ・オブ・トルガスで民謡大会→前作「奇妙な酒宴」でエレクトリックフォークときて「もう我慢できない!本当はプログレが好きなんだよう!」と、ついに本作で堪忍袋の緒が切れたのだろうか。70年代後半ってプログレ全盛期は過ぎ去っているような気がしないでもないけど、とにかくこのバンドはポジションこそフォークってなってるけど実際のところは非フォークなのでは、とこれを聴く限りでは思わざるをえません。 気合の入ったフォークを期待してたという意味では肩透かしだけど、完成度は高いです。 楽曲はどれもこれもほどよくアンニュイでベリーグー、非常に高いテンションを保ったまま33分間が流れていきます。 ●6: バート・ヤンシュ「ジャック・オライオン」(66)&「ライヴ・アット・ザ・12バー」(96) クランシー・ブラザーズ&トミー・メイケム「イン・コンサート」(67) サンディ・デニー「海と私のねじれたキャンドル」(71) ペタ・ウェブ「アイ・ハヴ・ワンダード・イン・エグザイル」(73) ジョン・レンボーン・グループ「ベドラムの乙女」(77) アン・ブリッグス「コレクション」(99) バート・ヤンシュのトリビュート作(2000)※2曲/歌うのはケリー・ジョー・フェルプスとポリー・ボルトン グリーン・ハウス・バンド「ミラージュ」(2003) 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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