カテゴリ:90年代男性グループ
composed, poerformed and produced by Mychael Danna and Jeff Danna
ケルトの悲恋の神話「ディルドーレの伝説」を活写した未曽有の傑作。(by帯) というわけで! カナダ人兄弟マイケル・ダナ&ジェフ・ダナが作り上げたこちら! 同じテーマの作品としては去年の10月にレビューしたラウデスト・ウィスパーの「メイデン・オブ・ソロウ」(75年)が記憶に新しいよね! あっちは配役を決めての実況録音盤でさりげなく胸に迫る哀愁美メロがたまらん好作品だったけど、これはどうかなー。 うわ。 オープニングのティンホイッスルとトランペットからして早くも壮大すぎる。 この兄弟はどの楽器をどこでどう使えば最も効果的か、本当によく研究しているんだろうなあ。 ゲストの人数それなりに多いのに喧嘩してない&やかましくない。 美しき乙女ディルドーレと彼女の恋人ナオイスの運命は実に悲劇的です。 ナオイスと彼の弟2人が殺されてしまい、悲しみに暮れるディルドーレもまた彼らの後を追う…。 好き合っている者同士の一方が殺され、残されたもう一方もまた死んでしまうのってこの手の伝説やバラッドにはよくあるパターン。 そういった悲恋歌は少々ならば聴いてきた私だから簡単には驚かないのだけど、本作はなんかいつもと違う。 その理由としては今までのが「歌詞はドロドロだけどメロディはわりと簡素」だったのに対し、ダナ兄弟によるこちらはメロディの切なさが群を抜いていることとハープやイーリアン・パイプやフィドルを主役にして短調を奏でていることの2点が挙げられるんじゃないかな。 パイプでこんな哀切の美旋律を…どうよ。泣くでしょ? 泣くよね? ぶっちゃけ反則だと思うよね? さすがはフィルム音楽界で活躍するダナ・ブラザーズだな。 私は映画音楽にはからきし弱いのだけど、ここ日本でもマイケルが音楽を手掛けた映画はたくさん公開されてるよねきっと。たとえば「処刑人」とか。あと「サーフズ・アップ」や「17歳のカルテ」もそうみたい。調べてみたら、新しいところだとこの秋日本でも公開されるブラピ主演の「マネーボール」もマイケルによる音楽を使っているね。 唯一の歌入り11を歌っているのはなんとナチュラル・アコースティック・バンドのクリシア・コクジャン。若い頃の気の強そうなお転婆娘のイメージがはるかかなたに遠ざかってしまうかのような憂愁の美声を披露してくれています。 物悲しい雰囲気をキープしたまま12のピアノ曲で完。 最初から最後まで1ミリの隙間もないほどに美しすぎるなあ。 映画音楽を数多く手がけていることを考慮しても、流れるような美しさを持つ本作がサントラのコーナーに置いてあったとしても何ら不思議ではないわね。 http://www.mychaeldanna.com/ http://www.jeffdanna.com/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/07/20 08:10:28 PM
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