カテゴリ:50&60年代男性ソロ
本人の歌と生ギターのみで構成されたデビュー作。 アイルランド人の両親を持つミック・ソフトリーはエセックスの出身。 若い頃は各地を放浪して廻り、その道中ではクライヴ・パーマー(インクレディブル・ストリング・バンド)やランブリン・ジャック・エリオット(アメリカ人フォーキー)、ウィズ・ジョーンズ(風貌はキダ・タロー似)、そしてまだティーンだったドノヴァンといった面々にも出会っていたようだ。 アイルランド系英国人ではあるけれど、この人はどちらかと言うとアメリカのフォーク音楽を好んでいるのではないだろうか。影響下にあるものとしては英国民謡よりも黒人音楽であるブルースがルーツにある米国民謡の方が断然、強いように聴こえる。 11なんてボブ・ディランが勝手に脳裏に浮かんでくる始末だし、ラスト12は同じ旋律で“バッファロー・スキナーズ”のタイトルを冠されたトラッドが存在していて、しかもそれをランブリン・ジャックやピート・シーガーが取り上げているという…。 英国民謡からの影響が薄いと感じた理由はもうひとつある。 英国勢特有の暗さや翳りといったものがあまり感じられないのだ。もちろん今日も快晴!頭の中も快晴!というような能天気さは皆無だし、湿り気ならば多少はあるのだけども。 達者なギターだけを聴かせるナンバー4と12を含め、贅肉をできる限りそぎ落とした楽曲はどれもこれもクオリティが高い。 紛れもなく「じっくり聴いてナンボのピュアなフォーク音楽」だから、こういうきらびやかさとは対極に位置する地味ジャケでちょうどいい。これがもし6本前に紹介したチリ・ウィリ&ザ・レッド・ホット・ペッパーズみたいなジャケだったら私は泣くよ。 通販取り扱ってます(2011/9/29現在。品切れ/リンク切れの際はごめんなさい) Mick Softley / Songs for Swingin' Survivors: 自由を求める放浪者に捧げる歌 【CD】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/10/04 12:19:15 PM
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