『現役メジャー最強打者は?』
この問いにA-Rodやオルティス、ハワードと答える人は少なくないだろう。
また昨年に大活躍したホリデー、オルドネスや今年大活躍しているアットリー、
ベテランのC.ジョーンズ、M.ラミレスも文句なしの強打者である。
人気の面では絶大なジーターやイチローを挙げる人もいるかもしれない。
しかし私はアルバート・プホルスを強く強く推したい。
イチローがア・リーグの新人王を取った2001年に、
ナ・リーグの新人王を満票(史上9人目)で獲得した選手である。
去年までの7年間の成績は以下のとおり。
あえてイチローの数字も並べてみた。
アルバート・プホルス
2001 打率.329 本塁打37 打点130 盗塁 1 OPS1.013 得点112 安打数194
2002 打率.314 本塁打34 打点127 盗塁 2 OPS .955 得点118 安打数185
2003 打率.359 本塁打43 打点124 盗塁 5 OPS1.106 得点137 安打数212
2004 打率.331 本塁打46 打点123 盗塁 5 OPS1.072 得点133 安打数196
2005 打率.330 本塁打41 打点117 盗塁16 OPS1.039 得点129 安打数195
2006 打率.331 本塁打49 打点137 盗塁 7 OPS1.102 得点119 安打数177
2007 打率.327 本塁打32 打点103 盗塁 2 OPS .997 得点 99 安打数185
イチロー
2001 打率.350 本塁打 8 打点 69 盗塁56 OPS .838 得点127 安打数242
2002 打率.321 本塁打 8 打点 51 盗塁31 OPS .813 得点111 安打数208
2003 打率.312 本塁打13 打点 62 盗塁34 OPS .788 得点111 安打数212
2004 打率.372 本塁打 8 打点 60 盗塁36 OPS .869 得点101 安打数262
2005 打率.303 本塁打15 打点 68 盗塁33 OPS .786 得点111 安打数206
2006 打率.322 本塁打 9 打点 49 盗塁45 OPS .786 得点110 安打数224
2007 打率.351 本塁打 6 打点 68 盗塁37 OPS .827 得点111 安打数238
打撃において、イチローは確かにヒットを打つ能力では近代稀に見る優れた選手だが、
勝負を決める一発が打てるかという点においてはさほど怖い打者とは言えない。
一方で、上記の数字から、プホルスがいかにバランスの取れた打者かがよく分かる。
昨年はやや不調だったが、それでも3割30HR100打点はクリアしている。
しかもデビューから7年連続である。(史上初)
得点が99で止まったのは痛かったが。
今年ももう少し打点が伸びてくれば、この記録は問題なくクリアできるだろう。
これだけコンスタントに成績を残せる選手はまずいない。
しかし「三冠王に最も近い男」と言われながらも、
打撃三冠タイトルのうち獲得したことがあるのは首位打者の1回だけ。
ハワードをはじめとするナ・リーグの強打者たちにその行く手を阻まれている。
ちなみにメジャーでは1967年以来、打撃の三冠王をとった選手は現れていない。
名実共にメジャー最強打者になるためには、絶対に欲しい名誉である。
プホルスの三冠王への挑戦から目が離せない!