カテゴリ:本
氷の華(天野節子) 専業主婦の恭子は、夫の子供を身篭ったという不倫相手を毒殺する。だが、何日過ぎても被害者が妊娠していたという事実は報道されない。殺したのは本当に夫の愛人だったのか。嵌められたのではないかと疑心暗鬼になる恭子は、自らが殺めた女の正体を探り始める。そして、彼女を執拗に追うベテラン刑事・戸田との壮絶な闘いが始まる。長編ミステリ。 還暦を過ぎた女性のデビュー作で、TVのドラマにもなった話題作。 確かに面白い。 昨日、一晩で一気読みした。(結果、寝不足・・・) 作者が女性なので、女性の心理描写が巧み。 ただ、登場人物に、いまいち、魅力が無い。 そりゃあ犯罪を起こすような人間、皆自分勝手なのかもしれないが、「お友達になりたい」ような人物は一人も出てこない。 主人公にしても、美人で、物質的に恵まれていても、ものすごいコンプレックスを抱えているわけだから、ちっとも幸せじゃないのだろう。 結局、彼女が守りたかったものは、自分のプライドだけなのか。 エンディングも、何か虚しいのよね。 全然違う話だけれど、「白いドレスの女」みたいに、最後に一人勝ちして、それでも、どこか虚無感を漂わせた悪女ってのが見てみたかったんだけど。 白いドレスの女 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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