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私がカリフォルニアのラグナ・ビーチに移り住んだ頃、この町はヒッピーの町だった。というか、サンフランシスコでもフラワーチャイルドとか、フリー・ラブとか、ベトナム戦争反対という若者達がたむろして、マリファナなどをすい、ジプシーのような生活を楽しんでいる世の中だった。
今でこそ、ミリオネアーが住むビーチタウンみたいな風潮になってきてるが、当時はだれも気取らなくて、私など、ポール・ゲティー(ゲティー美術館とか石油王とかいえばご存じかもしれない)の孫とか、有名な映画俳優の子供達と一緒にゴムゾーリで浜辺などに行ったりしていた時代である。コーヒーグラインダーで有名なBUNNの孫も友達だったし、ジョン・ギャビンという俳優のお母さんとも知り合い、ワレン・バフェットの最初の奥さんまで住んでいる町だった。 JC Penneysと言えば、シアーズと並んで昔からあるデパートであるが、当時はその、のんびりしたビーチタウンのちいさな、ダイムストアー(安物屋)のカウンターにカタログがおいてあって、そこで選んで注文し、品物がとどいたらとりに行くというやり方であった。それが、だんだん大きくなり、あちこちに大きなデパートをたて始めたので、遠くのショッピングモールまで車で出かける形式に変わった。 それが、コロナ事件の前からだんだん、デパートが廃れだし、ついに最近破産宣言をし、150軒とか200軒とかの店じまいをすることになった。会社はリストラを始め、もっとオンライン経由の商売に力をいれるという。つまり、なんのことはない、また、カタログから選んで注文する元の形に戻ったのである。ただし、今回はネットで注文、また家まで配達してくれるというところが違う。 住民たちも、元居たお年寄りはどんどんなくなり、私の友達も次々になくなるか、他にひっこしていき、不動産が100倍ではきかない値上がりになっている。つまり、$20,000で買えた海の側の家も、$2,000.000どころの騒ぎではなくなってきている。ちなみに、数日前にYoutubeのリンクでお見せした私の住んでいた家は、土地を$20,000で買い、自分達で20年かけて建てた家だが、いまでは、大変な値段になってるのだ。そして、もうあまりヒッピー的な人は残っていないが、金持ちの子供達があふれんばかりの物にかこまれ、鎮静剤依存症とかになっていたり、私の住んでいた頃のような人情たっぷりしたのんびりさがなくなっている。 まあ、私が今だに付き合ってる人々は当時のまま、気取らないひとばかりで、ブランド品とか、高級車とか関係ない人ばかりだが新しい人達はちがう種類のグループのようで、やたらと豪邸が、所せましと、にょきにょきはえてきている。 ここで育った子供達は、住めば都でそれぞれに落ち着いた土地が好きになって「ラグナビーチなんて、もう住みたいと思わない」といってるのだが、ペニーズがカタログから初めて、カタログに戻ったように、元は海だったところだから、北極、南極の氷がとけて、いつかは豪邸も海の中にはいってしまうのかもしれないなあ、地球は常に変わってるものなあ、などとつぶやいている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.06.17 08:33:22
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