FANTA-G

2019/04/21(日)08:56

専門職だからパーツ作りだけに特化しないように

自分は技術職、それもゲームのモーションアニメーターという特化した技術者ですが、それ以外にも社内ではたとえば外部の会社さんに頼むデータの指示書を書いたり、モーションキャプチャーがある場合、撮影モーションのリスト化や役者さんの香盤表を作ったり、そのキャプチャーデータのどこからどこまでをキャプチャー会社さんにデータ化してもらうか(時間の長さで予算が決まるので)また、社内で同じモーションを作る人のために簡単な便利ツールを作ったり、また、作ったモーションに当たり判定やキャンセルタイミングなど指定して実機に搭載し、動作確認と修正を行ったりと、多岐にわかることがあります。  で、これらは本来企画やマネージメント、プログラムの領域に半分踏み込んでいる作業です。が、ゲーム作りってこういう「だれかやらないとできない、でも誰がやるかはっきり管轄が決まっていない」仕事というのが多くて。  で、そのうえで本来の実務であるモーションの製作まですることになる。  だから「一人にやらせる以上、時間が欲しい」んです。これらは余計な作業とは思わないし、むしろゲーム作りの中では「面白い部分」でもあります。が、一日の作業時間は有限。むしろ私はこういうことは作業を小分けにしてモーション製作者全員ができるべきだと思ってます。そうすればたとえ私がインフルエンザなどで休んでも他の人がやれるので作業が止まらない。  また、自分の専門以外の仕事を経験するのは、単にパーツをつくるだけでなくなり、ゲーム作り全体が見渡せてすごく応用が利きますので。もちろん、その仕事のプロフェッショナルレベルまでならなくてもいいんです。  ある大手ゲーム会社ではとてつもなく分業が進んでいて、入社して3年、延々と上からの指示書通り背景の床(地面)ばかり作っていた、という人もいるとか・・・そういう人って職人というより工場のライン作業と同じでむしろ経験がつめない状況になるんじゃないかと思うのですが。  というか、そういう人は転職などで実績がものすごく不利になります。

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