シン・仮面ライダーの感想を自分で書いていてふと思ったのが「観客が作り手の懐事情を考慮して映画の感想を語る必要はないよな・・・」と。
たとえば今作は正直「CGとかセットとか、いくらなんでも金がかかってなさすぎだろ・・・」と。これを「あえて昭和特撮のチープな雰囲気を出すため」と見る人もいると思いますが、少なくとも昭和特撮では使えないCGという技術を使っている以上、それは言い訳にしかならず。また、単に合成が甘い、モーションやセットがしょぼい、急に場面転換など、当時の「悪いところ」まで再現しても評価が上がることにはつながらないと思うんです。これはCGのない時代のミニチュアセットでビルを破壊する怪獣映画より、今の技術を使って同じシチュエーションでもより迫力ある技術で撮影したシンゴジラの方が観客に「ゴジラの破壊力」を見せつけたように。
事程左様にどうせ同じシチュエーションを再現するなら、あの当時できなかったことを再現するのが正しいと思うのです。
そういう意味で私のような昭和仮面ライダーに思い入れのない人間にも「すげえ!」と思わせてほしかったし、「ああ、このチープさはあの当時の特撮を再現してるのね」という客が変な忖度をしないと楽しめないのはNGで。
何より、当時の作り手はそのアラのような部分を意図的にやってたわけじゃない。ということを考えないと、現代に改めて作った魅力とはなりえないと。
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最終更新日
2023.03.22 17:34:55
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