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これは大変考えさせられるお話です。
「アイヌに会ったことない」それって本当?『ゴールデンカムイ』を観る前に知るべきアイヌへの差別の歴史 少し話し外れますが、よく「俺は○○差別を見たことがない。だからそんなものは存在しない、あるいは過去の話だ。それを今さら学校などで教えることこそ、差別を教育する原因になる」というひとがいますが、それは大きな間違いであり。 人間はこういった過去の負の歴史を「知っているかいないか」でその対応に大きな差が出ます。わかりやすい例だと戦争を知っている、実際に経験し、塗炭の苦しみを味わった世代と、戦後生まれの世代ではそのリアリティーが全く違う。下手すると「日本は再び戦争すべし」なんてことを言ってる人間も(もっとも、高齢者にもいますけどね)。 これと同様にたとえばアイヌ差別を知らない、知識として教えなければそうなるか?その情報をネットでいまだにはびこる「アイヌ差別利権」なる陰謀論から入った人間は、本来あった、あるいは現在も行われている歴史的事実をすっ飛ばして陰謀論的な立場から歴史を見るようになる。つまり、ああいった連中は利権のためにありもしない差別を利用して利益を得ている団体だ、と・・・杉田水脈議員の発言などがまさに典型例ですが。 この手の「隠された真実」系に飛びついている例はたくさんあって。そういうことこそ、また新しい差別の苗床になる。だからこそ歴史(Youtubeのよくわからん動画じゃなく、アカデミズムのちゃんとした学術研究史)を勉強しなくてはならない。 何より、ゴールデンカムイの時代はわずか100年前の世界。それ以前の江戸時代、松前藩が当時のアイヌ民族を虐殺、支配した歴史があり。そんな比較的近い歴史であっても「我が国は昔から天皇を中心とした単一民族国家で・・・」などという無学な国会議員もいる。 また、この手の歴史隠しはつい先日もありましたよね。関東大震災での朝鮮人虐殺はなかった系の意見に対して、当時の軍がまとめた公文書が発見されたこと。これによってネットで言われていたその手の言説が否定されたのと同時に、この国に100年前からすでにあった在日外国人差別を見つめなおすきっかけにもなる。 負の歴史を「なかったこと」にするのはその差別がなくなったことではない。これだけじゃなくて日本は世界各国で同様のことを行っていて、そして現代社会でも外国人技能実習制度や入管での死亡事件のような差別を公然と行っている国なのだから。これは地続きの問題でもある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.01.25 14:33:13
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