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ロード・オブ・ザ・ゲラルド

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2007/05/26
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カテゴリ:レビュー

もし、あなたの彼女、彼氏がハエ人間になってしまっても
あなたは恋人を優しく抱きしめてあげる事ができますか?
 


恋愛映画を観ても、いまひとつ感動できないつまんない男です。
でも、それにはちゃんと理由があるんスよ。
ということで、今回は「愛とは?」という大仰なテーマをブチあげて、ハエ男を主題にした映画「ザ・フライ」の視点から考察してみよう。(我ながら大げさな…)

thefly4.jpg

物質をA地点で解体し、B地点で分子レベルで再構成させるという、俗に言うテレポーテーションを可能とした機械、物体転送器(テレポッド)を発明した稀代の天才科学者セス・ブランドル。
実用化まで後一歩というところまでこぎつけた彼は、自分を実験台にしてテレポッドでの人体転送実験を行う。しかし、そのテレポッド内にはブランドルの他に、一匹のハエがまぎれこんでいたのだ…。
コンピュータは二つの異なる物質が同一のテレポッド内に存在する事に混乱し、なんとブランドルとハエを遺伝子レベルで融合させてテレポートさせてしまうのだ!
ハエの遺伝子が混ざってしまったブランドルは、その日から人間の形を維持できず体が崩れ始める。肉は腐り、体中に剛毛が生え始め、歯のない口からは濃硫酸を吐き出すようになり、見るもおぞましい生物へと変貌していく。それらの全ては、明らかに「ヒト」から「ハエ人間」という全くの異性物への強制的進化の移行を示す兆候であった…

そんなブランドルの唯一の支えが、その時付き合っていた彼女ベロニカであった。
この彼女、はっきりいって聖母マリアみたいに優しすぎなんスよ!ありえねー!ってくらいに。しかし、このベロニカの存在が、僕が「ザ・フライ」が悲恋の物語だと思わせ得る重要人物なんですが。

 

0thefly.jpg

 

ハエ男になりつつあるブランドルを必死で介抱する恋人ベロニカだが、その光景は凄絶そのもの。
汚染されてるかもしれないゲロまみれの服を洗ってやったり、ただれて腐っていく自らの体に恐れおののくブランドルの体を、優しく抱きしめてあげたり、例をあげればキリがない。この二人は(特に彼女は)普通のどこにでもいるカップルとは明らかに違う。普通なら、とうに女の方は逃げ出してるところだろう。しかし、彼女はそうしなかった。なぜなら、誰よりもブランドルという人間自体を愛していたからだ。(それ以外に理由があるのか?)

姿形が変わっていくのはまだ我慢できるとしても、実験による汚染が脳にまで侵食し始めて、主人公の性格もとんでもなく自己中心的なものへと変わってく。
容姿も、性格も最悪の方向に堕ちていくのに、それでも最後の最後までブランドルを救い出そうと懸命になるベロニカ…。

物語のクライマックスにおいて、進化の極限をむかえたブランドルは、異形の怪物、すなわち「ブランドル・フライ」に変化を遂げてしまう。
しかし、たった一つだけ方法が残されていた。それは再びテレポッドを使い、ハエ人間と化したブランドルと、普通の人間であるベロニカを融合させ、ブランドルの中のハエの遺伝因子を薄めるというものだった。さしものベロニカも、このブランドルの提案にだけは拒絶した。激昂するブランドル。遂に彼は力ずくでベロニカとの融合を果たそうとする。

注意!マジでグロイので、そーゆーのが平気な人だけ見るように!!

The Fly (1986) - ラストシーン
http://www.youtube.com/watch?v=0lJ-9oVRceA

 

それでも彼女は、ブランドルを見捨てず、最後まで彼の意思を汲み取り、そして自殺を望むブランドル・フライの頭をショットガンで吹き飛ばす。そうする以外に、ハエ人間と化したブランドルの心を救うことができなかったからだ。

自分は恋愛経験については壊滅的に疎いほうだが、これこそ「純愛」と呼べるものじゃないかと思う。
あと、個人的な感想だが「愛」は「汚物」と密接な繋がりがあるんじゃないか、と日常の中でよく感じる。これは、恋人関係のみならず、友人関係、家族関係、全てに言える事だ。

その証拠に、他の恋愛映画観てると、全般的に「キレイすぎる」感じがする。
恋人が白血病だとか、ガンだとか。確かにそれはそれで、命がなくなるという点で、愛しい人がこの世から消滅してしまうという点で悲惨だ。でも、それは表面に出ない症状である。身体障害者も同じ。顔だけなぜか美形な場合が多い。
まあ、映画で、しかも身体的なハンデを背負ってるという設定なら、なおさら美男美女じゃないと客が呼べないってのはあるんだろうが、せっかくの映画なんだから、もっと「愛の力」を見せ付けてくれるぐらいのスパイスが欲しい。キレイな愛じゃなくて、もっとこう、真に迫った、それこそグロテクスさも辞さないような恋愛物語もあっていいんじゃないかと思う。

例えば恋人が、らい病や梅毒の末期だとかだと、感染する危険もあるし(これらの症状の末期がどんなのかは、自分で調べてみてください。ここで説明するには差別用語使わざるを得ないので)その恋人を見捨てる・見捨てないが顕著に現れてくる。ハッキリと「その人に対する愛の強さ」がダイレクトに伝わってくると思うんだが。

どうも、自分は頭悪いので、こういった「ダイレクトに愛の力が見えやすい設定」じゃないと、いまいち感情移入できないフシがあるんだよなあ。純愛ブームの頃、「世界の中心で、愛をさけぶ」とか「いま、会いにゆきます」とか観て、たしかに観てる時は“いいなぁ”とは思うんだけど、そこで終わっちゃう。映画を観た後に考えさせられたりとかはないんだよな…

でも、まあいいか。映画ってのは、基本的にエンターテイメントだし。
しかし、とりあえず、今のところの自分の「恋愛映画ベストワン」に輝くのは「ザ・フライ」以外にありえません。


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最終更新日  2007/05/26 02:48:25 PM
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