津江の秋は早い。
数日前の最低気温は12℃であった。
農業は一般的に夏は繁忙期で、長雨に何かと苦しんで、やっと梅雨が明けたと思ったらもう秋の気配だ。
出荷へ向かうの途中、隣の地区のK氏宅の前で、そのパンパスグラスは天に向かって聳えていた。
余りの美しさに、秋を愛でる純粋無垢な心の持主を装うファーマータナカは、デジカメを抱えてガードレールによじ登っていたら、K氏の奥様が不審者と思って出てこられてバツの悪い事この上なかった。
ファーマータナカの隠れた性癖、Peeping Tom 体質をしっかり見破られてしまったのかもしれない。
帰って愚妻に「とてもきれいなススキを見つけた。」と自慢気に話すと、
「それはきっと普通のススキではなく、生花やドライフラワーに使われるもので、普通のススキとは違う種類のものよ。」と恭しくも教えていただいた。
パンパスグラス(Pampas Grass )はイネ科 コルタデリア属、 半耐寒性多年草で原産地はアルゼンチンなどブラジル南部のいわゆるパンパスに群生する。
学名はCortaderia selloana (=C.algentea)で、シロガネヨシという和名があり、西洋ススキともよばれるそうだ。
パンパスグラスとは「大きな草原に生える草」という意味があり、 コルタデリアとはブラジル語で「切断」という意味で、葉がギザギザしているところが由来ということだ。
こういった植物を津江の郷に植えてみるのもまたいいかなと思ったりするファーマータナカであった。