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佐遊李葉  -さゆりば-

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2015年07月15日
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カテゴリ:羅刹
「道雅殿が、人を……」

 慄(おの)く能季に、頼通は微かに頷(うなず)きながら溜め息をついた。

「もちろん、昔からそうであったわけではない。確かに、道雅は子供の頃から動物を苛(いじ)めるのが好きでな。時々、蛙や蜥蜴(とかげ)を引き裂いたり、猫や犬を吊るして遊んだりしていたものだ。私も何度かそのような遊びに誘われて、子どもながらにぞっとしたことがある。だが、長じた後は、普段の道雅はごく普通の若い公達に過ぎなかった。それどころか、優雅な美貌と人を惹きつける魅力で、そなたの父の頼宗とは宮中の女たちの人気を二分していたものだ。そんな道雅があの恐ろしい性向を剥(む)き出しにし始めたのは、当子内親王様とのことがあった後のことだったろうか」

 頼通は遠い日を思い浮かべるような眼差しで続けた。

「思えば、道雅は心底惚れていたのかもしれぬな……あの当子内親王様にだけは。人を人とも思わぬような道雅のような男でも、人を恋うる心は持ち合わせていたと見える」


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最終更新日  2015年07月15日 12時28分51秒
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