無意識と顕在意識の関係
石原加受子さんの本からの引用です。自分の意識の根底に、自分を「否定する意識」が強いと、それを基盤として、物事の思考や判断が始まります。そのためにどんなに努力していても頑張っていても、そのほとんどが無駄な努力や頑張りになるだけでなく、結局、その結果も同じとなります。戦う意識の強い人は、無意識に。争うために行動しています。失敗する言動パターンの人は、結局、失敗するために行動していきます。お金に対してネガティブな意識が強い人は、お金が入らなかったり、入っても失っていく結果となるでしょう。同様に、自分を肯定する意識が強いと、それを基盤として、物事の思考や判断や行動が始まります。ポジティブな意識が土台になっていれば、何をやってもスムーズに運びます。なぜなら、無意識が、勝手に物事が発展するように選択しているからですし、また、そのチャンスを引き寄せるからです。仮に条件が悪かったり不利な状況になったりしても、無意識にはその流れを変える力があります。そのために、災い転じて福と成すことができるでしょう。こんなふうに、あなたが根底で強く信じている通りの結果へと、自分自身が自分を運んでくれるのです。(願いが叶う人の「無意識」の習慣 石原加受子 ぱる出版 198ページより引用)無意識は氷山でいえば、海面から沈んでいて目に見えません。でもその大きさは、海面に浮かんで目に見える氷山の数倍も数十倍も大きな塊なのです。顕在意識がいくら急き立てても、無意識の賛同が得られなければ、その計画はとん挫することになるのです。馬に水を飲ませようと、ムリやり水飲み場まで引っ張っていっても、水が欲しくない馬に水を飲ませることまではできません。ここでの問題は自分がネガティブな無意識に染まっている場合です。例えばセールスをしている人が、みんながセールスマンの私を軽蔑している。また、ひどい断り文句で自分の自尊心を粉々に砕こうとしている。人と交渉事をしてうまくいくとは到底思えない。今までもほとんど失敗してきた。また人が必要としていないものを売りつけるなんて、犯罪のようなものではないの。人は何を買うかの選択の自由があるのだから、こちらから勧めなくても、欲しい人は買うはずだ。だから宣伝だけして、あとはその人の意志に任せるべきではないの。大体ノルマがある仕事なんて、人間を馬車馬のように扱っている証拠だ。セールスマンは社会の底辺の人だ。そんな人は社会から必要とされていないのだ。そういう人を、叱咤激励して、尻をひっぱたいて、追いこんでいっても成果は上がらないでしょう。それは、その人の無意識の部分がセールスに対して拒絶反応をしているからです。反対にセールスの仕事は天職だと思っている人がいます。この仕事は元手がかからない。自分の働きかけで、人を動かせることができる。売れば売るほど、多くの収入を得て、自分と家族を養うことができる。その額はサラリーマンの比ではない。自分の能力をいかんく発揮できる。ライバルたちと競い合って、一番の成績を上げて、表彰されることは何物にも代えがたい人生の喜びだ。単純作業と違って、他人相手なので、変化とスリルがあって面白い。いくら断られても、最後にトータルで成果を手にするれば人生の勝利者となれるのだ。他人に指示命令されることなく、自分の裁量で自由に仕事ができる。時間の自由が効く。10時に出勤しようが、昼から出勤しようが、夜に仕事をしようが全くの自由である。いろんな人と面会するのが楽しい。様々な人と知り合い、交流の幅が広がってくる。人と面会する中で、いろんなことを学ぶことができた。セールスの仕事は普通誰もが敬遠するので、その能力を持っている人は、高く評価されている。ヘットハンティングのお誘いがくるように、セールス技術を高めてみたい。このように無意識の部分で、ポジティブに考えて行動している人は、どんどん好循環が生まれてくるのです。ネガティブな考えで凝り固まっている人とは、将来天と地ほどの差になってしまうのです。神経質性格者はどちらかというとネガティブな無意識に支配されることが多いのではないでしょうか。そういう人は、自分の持っているネガティブな部分をポジティブ思考に変えていくという方法があります。これはポジティブな考え方や行動を反復して習慣化して身につけるのです。そしてネガティブな無意識を骨抜きにしてしまうという方法をとるのです。完全にネガティブな無意識はなくなりませんが、行動面では一定の成果が出ます。しかし、これは時間もかかりますし、サポートする人も必要です。この道はとてつもなく強い意志と時間がかかります。でも不可能ではありません。それが了解できれば取り組んでみる価値は十分にあります。私がここで提案したいのは、ネガティブな無意識はそのままにして、ポジティブな無意識を見つめ直して活用していくという方法です。ご存知のように、神経質性格はプラスの面がたくさんあります。感受性が強い。まじめな努力家である。責任感が強い。粘り強い。理知的である。分析力、観察力が旺盛である。好奇心が強い。人に対する思いやりの気持ちがある。夢や目標などを持っている。この方面に焦点を当てて、ポジティブな無意識を大きく育てていくという方法です。全部ではないが、ある分野ではポジティブな無意識をもともと持っているという考え方です。そちらの方面に焦点をあてて、花開かせていくという方法です。セールスの面ではネガティブな無意識に支配されていますが、この方面ではポジティブな無意識で満たされています。それを仕事、趣味、人間関係などに応用していけば、どんどんと好循環が生まれてくるのです。