神経症の人は自助組織を活用しましょう
プロレスラーのジャイアント馬場さんは60歳までリングに上がっていた。59歳のときこんな話をされている。自分から技を仕掛けるなんて、動作がのろいですし、力もそんなにありませんから、もう無理なんです。そこで相手の技をなんとか利用しないと通用しないのです。昔の武道書なんかに川のこちらから向こうまで投げ飛ばしたとかの話が出てきます。僕にはよく分かる。たとえば、その川を飛ぶだけの力がある人が向かってきたときに、その人の力を利用すると、川の向こうまで飛んで行ってしまうこともあるでしょう。ですから、僕がこうやって構えてますでしょう。相手が左足を出さなかったら絶対に投げられないということがあるんです。ところがその人が左足を出した途端に、ふっと左に引っ張るとその人は簡単にこけますよ。左足を出したときに右へ投げようとしたって絶対に投げられないんです。ところで相撲に「引き落とし」という決まり手があります。引き落としは、馬場さんの言われていることと同じ原理です。これは対戦相手が勢いをつけて左足を前に出したときに、その力を利用して斜め左に引くのです。さらにまわしをとった右手で加勢すれば、相手は膝から崩れ落ちます。左足を出したときに直線方向には確かに大きな力が入っていますが、横方向には入っていません。タイミングが合うとどんなに力のある力士でもあっけなく膝から崩れ落ちます。一瞬で勝負決まるので、相手はねこだましにあったような気持になります。力のない力士でも大きな力士をいとも簡単に倒すことができます。普通体力や気力が同等である相手と戦う場合、勝つことは容易ではありません。こういう場合は相手の動作の変化を読み、その変化を利用した方がよい。さらにその動きに加勢して向きを少し横にずらしてやる。相手の力や注意や意識がそこに集中しているので成功しやすいのです。そのためには注意や意識は相手の変化に向けておく必要があります。間違っても自分の心身の状態に向けていると勝負事には負けてしまいます。変化が起きるとスキが生まれます。そのスキを素早くついていくという方法が有効です。この方法を神経症で苦しんでいる人に応用するのは如何でしょうか。神経症を克服するためにあらゆる努力をしてきたが解消されていない人。薬物療法でも思ったような効果が現れない人。慢性的なうつ状態に陥り、生きる意味や希望を見失っている人。神経症で苦しんでいるときは、なんとかしたいというエネルギーはあるが、どうすればよいのか糸口が見えない時です。こういう方は自助組織NPO法人生活の発見会活動に参加すれば道が開けます。まずは生活の発見会の地元集談会に参加する。それでは物足りないという人には、全国版リモート初心者懇談会があります。パソコンがあれば自宅に居ながら誰でも参加できます。本格的に森田を学びたい方には、全国版モバイル懇談会JUPITERあります。8つの部屋があります。①本格的に森田を学ぶ部屋②対人の部屋③生活の発見誌を読んで感想を述べあう部屋④パニックの部屋⑤火曜日平日の部屋⑥平日夜間の部屋⑦居酒屋⑧若者限定の部屋至れり尽くせりです。会員でなくても参加できます。ニックネームで参加できます。ZOOMですが顔出しなしで参加できます。費用は無料です。途中参加、途中退席は自由です。詳しくは生活の発見会のホームページでご確認ください。これを活用すれば人とのつながりもできますし、森田の学習もできます。そしてゆきづまった人生に風穴をあけることが可能になります。