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カテゴリ:フランスの本
恋と冒険の物語。一人の女を巡って大バトル!
冷淡に、うまいことまとまって終わるんだろ?と思って読んでましたが、面白かったです。 下巻の始めで結末が読めました。 ゴーチエのもったいぶった前書きが好きです。 作中、何か面白い芝居は無いか?という会話で、ゴーチエのオンファールが素晴らしいよ、と自分の描いた小説を持ち出しているところが素敵です。すごい自信家 お金に困るような状況に陥った時、食費を削ってでも身なりはゴージャスにしておこうとするタイプの登場人物が出る作品が好きです。伊達男が書いた文章 恋のバトルは予想通りの展開でしたが、一つだけ予想外なことがありました。 シキタの恋の結末です。シゴニャックとイザベルの恋がトントン拍子にうまくいってるんだから、当然シキタの恋もうまくいくんだろうと思っていたら、悲劇的な結末に。 これには泣きました。 泥棒仲間のシキタとアゴスタン。貧乏でやせぎすの少女シキタは強くて乱暴だけど自分には優しいアゴスタンが大好き。 お金なくてお腹をすかせながら、雪の積もる山を二人で寄り添っているところにも涙を誘われました。あたいの足が役に立たなくなったら、その匕首であたいを刺して谷に捨てとくれと、アゴスタンの足手まといになるくらいなら死ぬというシキタ。アゴスタンは健気なシキタを自分のほうへさらに引き寄せ、少しでも暖めてあげようとします。 恐ろしい仕事をしているのに、二人とも心は純粋です。二人がどれほど信頼し合っているか、その様子には涙が出ますね。 この本の中では一番シキタが好きでした。 シキタに恐いものなんかないの。闇はシキタの友達、闇の中で起こったことを昼間話さないで秘密にしてるから、闇はシキタを裏切らない 危ない世界で生きている女性です。不思議な女性でした。 イザベルの金品を強奪して殺害しようと企てましたが、優しいイザベルは自分の真珠のネックレスをシキタにあげたので、その優しさに感動したシキタはイザベルの味方に。 アゴスタンに少しでも気に入られようとして、真珠のネックレスを奪おうと計画。やってることは重罪ですが、理由は純粋です。 大人になってキレイになったら、アゴスタンが振り向いてくれるかもしれないと生き急ぐ姿がかわいかったです。 決闘のゴタゴタでアゴスタンが警察に捕まり、死刑にされることに。それを教会の屋上から見守るシキタ。 泥棒のワザを使って、アゴスタンを助けに行くんだと思っていました。 アゴスタンが死刑台に上ったところで、屋上から駆け下りてくるシキタ。アゴスタン顔にキスして、あんたを愛してるよ、と言った次の瞬間、心臓に匕首をつきたてます。 死ぬ間際に、ありがとうと目で言うアゴスタン。シキタの恋が成就した瞬間です。こんな風にしか伝えることのできなかった言葉。 どんな気持ちで教会の屋上でアゴスタンが来るのを待っていたのかと思うだに涙が止まりません この決意で、少女から女性になったシキタ。成長するということは、元には戻れないということです。 決闘がこの本の一番盛り上がるところでしたが、シキタの恋の結末に動揺しまくって、決闘のことなんか全く心に残りませんでした。 シゴニャックの運の強さがすごかったです。飼ってたネコが死んでしまったので、埋葬してあげようと地面を掘っていたら、埋蔵金が出てきた。 よかったね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.07 01:40:20
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