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テーマ:楽しいNY生活(436)
カテゴリ:NY発信
ひさびさに柄にもなく風邪を引いてしまった。
先週末、目覚めると喉が痛かった。「あ、まずい」と思った。私の風邪は必ず喉から来るからだった。幸いなことに熱はないのだが、咳き込むと辛い。咳で肋骨を折る人もいるのを思い出した。一瞬身震いしたが、「大丈夫、私は骨太だ」と自分に言い聞かせた。 風邪を引くとどうも頭の中の独り言が増えるようだ。ひとり暮らしだから話す相手がいないからかもしれない。「何か食べなくちゃ」とか「トイレいかなくちゃ」と普段の無造作な行動でさえ一つずつ言っているのだ。そしてどうしても恋しくなるのが母と母の作ってくれたおかゆだ。 アメリカで風邪を引いた子供たちにお母さんが作るのはチキン・スープ。アメリカ版おかゆといったところか。でも私はこのチキン・スープが嫌いだ。味が薄い上に中にラーメンを細かく切ったようなヌードルが入っている。チキンも美味しくない。インスタントの味がして治る風邪も治らない気がするのだ。だから友達がチキン・スープを持って来てくれると言ってもいつも断ってしてしまう。 おかゆはいい。じっくりと煮あげて梅干をひとつ乗せて食べる。体が温まり、お米がおなかの中にしっかり入って風邪と戦ってくれる気がする。この感覚はチキン・スープにはない。 「日本人でよかった。」 そう思う瞬間である。「お米の国の人だもの・・・」というCMを何年か前に耳にしたが、そのとおりだと思う。 メジャーリーガーの松井秀喜選手や松井稼頭央選手も大事な試合前にはおにぎりを食べるという。ホット・ドック、ハンバーガーじゃきっと力が出ないのだろう。卓球の愛ちゃんもアテネ五輪でおにぎりが食べられるようにと、ご両親が炊飯器を持って行った。お米は日本人のパワーの源なのだ。 もうひとつ咳が止まらない時、私は水色を胸にあてる。これはネイティブ・アメリカンの知恵から真似た。特にサウス・ウェスト、アリゾナ州やユタ州辺りのネイティブ・アメリカン・ジュエリーはトルコ石を使ったものが多い。このトルコ石を使ったジュエリー、実はヒーリングの役割もしているのだ。 砂漠の中、風にのっていろいろな花粉が舞う時期があるそうだ。そして人びとは気管支をやられる。気管支が赤く腫れ上がる。それを胸に飾られている大きなトルコ石のジュエリーが中和させるのだ。つまり、こういうことだ。胸の第4チャクラは緑色。そこが赤く染まる。それをトルコ石の青によって中和させる。水彩絵の具を思い出して貰いたい。赤色と青色を混ぜると緑色になる。これと同じ原理なのだ。私の場合胸が隠れる程の大きなトルコ石のジュエリーは持っていないので、水色をあてる。カラー・ヒーリングだ。不思議なことにこれで癒されている気分になるのだ。 そして母に電話する。 「ママ、私。風邪引いちゃった。」 国際電話で甘えてみる。いくつになっても子供でいたいのだ。母はビタミンCを多く採れとか、無理しちゃ駄目、とありきたりの事を言うのだが、私はそれでいい。母の声が聞きたいだけなのだから。これが今でも一番の薬だと思っている。今回の風邪で、既にもう数回電話してしまった。そのお陰だろうか、だいぶ良くなってきているようだ。明日には咳も止まりそうだ。 家族と離れてひとり暮らしの風邪はちょっぴり人恋しくさせる。日曜の朝の母から電話が来るまでに、治っているといい。 「ママ、元気になったよ。」 そう言って安心させてあげたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Sep 18, 2004 10:48:05 AM
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