カテゴリ:電子工作
マザーボード M2NPV-VM を動かそうと Seasonic SS-300FB を出してきて接続する。昨日通販で頼んで届いた ATX 電源 20P->24P 変換アダプタ TK-PW83 を途中に入れての接続だ。
![]() マザーボード単体では何の異常も無く起動した。ハードディスクを接続する。ハードディスクが認識されない。BIOS 画面では identification が出ているのに何で? 何回か電源を on/off して接続を確かめているうちに電源が入らなくなった。+5VSB が出ていない。マザーボード上の +5VSB LED が消えている。 SS-300FB をマザーボードから外して、電源スイッチを On の状態で AC inlet を抜き差しすると、僅かにパチッと放電音がするのでヒューズは切れていないようだ。+5VSB の電圧を測ると 0V になる。DMM の表示かフラフラしている状態が 0V に落ち着くのでテスト棒が確かにコネクタに接触している感触もある。 ![]() 今まで SS-300FB を少し改造して使っていた。-5V 負電源生成回路を付加して古いマザーボードでも使えるようにしていた。今となっては有っても使いどころが無い回路だ。 分解して中を点検する。+5VSB 供給回路(中央の緑のシールが付いた 1 次側コンデンサの上)付近に特に焼けたような部品は見あたらなかった。ヒューズも導通、AC スイッチも On で導通を確認できた。 ![]() この時、もう少し部品面をよく見ておくべきだった。出力コードをずらし、その下にある2 次側コンデンサ群を見ていれば、+5VSB 以外の電源ラインにコンデンサ膨張が見られ、点検・修理に手間が掛かることと、ハードディスクの調子が悪かったことを説明できた。 ![]() 始めはコンデンサ膨張に気づかなかったので、1 次側の状態を確かめることにした。半田面を見て特にクラックは見あたらなかった。 ![]() 1 次側 FET の故障状況を調べてみる。D-S, G-S, G-D 間ショート等の分かりやすい故障は無かった。 調べている間、奇妙な現象があった。+5VSB の 1 次側トランジスタの G-S 間が 130Ω だったのに測り直したら、数 10kΩ になった。極性を変えて確かめて見るも、130Ω にならない。状況を振り返ると、1 次側コンデンサに電荷が残っていたのかも。 念のため半田ごてを当て直した。半田ごてを当て直した直後、1 回の電源 On だけ +5VSB が定格通り出力された。直ったのかな?と思い電源を入れ直したら出力が出なくなった。 1 次側の PFC 出力電圧を見てみることにした。入力電圧範囲は AC 100~240V なので、少なくとも 338.4V(= 240V x 1.41) 以上、360V 位は有るだろう。1 次側コンデンサの耐圧が 400V なのと整合する。360V だとして、うっかりショートしたら盛大にスパークなんだよな。 ![]() 測ってみると 150V ~ 160V 程しかなかった。え? 慌てて電源を切って測り直してみる。電源 On 時に 140V まで直ぐに上がる。その後、60 秒経過して 170V を超える辺りまで上昇し飽和するように止まる。そんな PFC 有ったっけ? CM6800I のデータシートを読んでみてもそんな記述はない。参照回路では +380V が出力電圧だ。 電源を切った後、1 次側コンデンサに電荷がたまり続けることも分った。1 分経過しても 100V を超えている。+5VSB が起動していないせいだろう。大食らいな負荷は無い。もしかして、基板から外して色々と見ているときに感電する可能性が高かったの? ここで基板を見直してみて、先の 2 次側コンデンサ群の一部が膨張しているのに気づいた。直すとして、おそらく PFC の出力 FET 交換、2 次側コンデンサ全交換になる。部品の森に埋もれる放熱版は容易に外れない。トランジスタの頭に付いているネジも見るのがやっとだ。修理を断念する。 通販で買った変換アダプタを使い 30 分で SS-300FB にトドメを刺したのか... お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.09.29 12:02:00
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