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カテゴリ:本・DVD
数少ない同業者のお友達である野崎雅人さんが新刊を出しました! 第1回日経中編小説賞を『フロンティア、ナウ』で受賞されて、今作が受賞第一作になります。 内容紹介をamazonからパクらせてもらうと…… 【大阪のダウンタウン、天寺王の隣駅の信用金庫に真夏の白昼、強盗が押し入り、チャラい営業マン風の男とヒップホップファッションの若者、妙に色気の余った女と制服の女子高生の4人を人質に、銃を持った犯人は籠城。事件の背後では、戦国の梟雄・松永久秀が織田信長に背き、抱いたまま自爆したという伝説の「平蜘蛛の茶釜」を権力の象徴とする、闇の勢力の女王と配下の忍者たちがうごめいていた。巨大な荘園を建設して伊丹空港を封鎖、大阪を乗っ取り、かつての「帝国」を支配する…誇大妄想か、現実か。なぜ4人が人質になったのか?そして、「女王」の正体は。】 かなりとんでも系の内容がちりばめられていますが、歴史や社会情勢に詳しい野崎さんなので、読んでいるとああそうなのかと納得させられてしまい、いつしか物語の世界にどっぷりと浸かってしまっているという感じです。 関西ローカルな地名がいっぱい出てくるのも、関西出身者としてはなつかしくてよかったりもしますね。 シルクロード云々の描写の中には実家のすぐ近くが出てきますし、舞台の信用金庫がある寺田町は友達が住んでいたので何回か行ったことがありますし、ああ、あの辺ねと景色が浮かぶのがいいです。 僕自身は小説を書くときにあまり実際の地名は使わないのですが(勝手に都合のいい町並みを作ったほうがいろいろ楽なので)、実在の地名を出すのもいいなあと思ったりして。 まあそんなことはさておき、知的好奇心を刺激してくれるし、ミステリー的な要素もあるし、濃密な文体は読み応えがあるし、とりあえずご一読をオススメしておきます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.12.03 14:59:35
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