『ゴジラ マイナス1』
ゴジラ映画の王道との評価が高い。舞台は敗戦直後の日本。この時代、実際はアメリカ進駐軍のプレゼンスが圧倒的なわけだが、そこは一先ず捨象して、戦後日本がどういう所から出発したのかを知るには良い舞台設定となっている。敗戦のトラウマと同時に、これから生きねばならないという強い気持ちが交錯している。そこへ登場した、戦争の怨念の塊のようなゴジラ。山崎監督のこれまでの作品がそうであったように、特撮技術が効果的に駆使されている。その臨場感が素晴らしい。日本人はもとより、他の国々の人にも、日本を理解させ、戦争に向かう世界を考えさせる一助になるかもしれない。大ヒットを期待する。