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テーマ:心のままに独り言(8541)
カテゴリ:ウルトラQ dark fantasy
KBS京都で毎週土曜深夜に『総天然色ウルトラQ』が放送されているが、出来の悪さに毎週唖然とさせられる。カラー化の作業をアメリカの企業に依頼したらしいが、なるほど、色合いが『奥さまは魔女』みたいな感じがする。日本の景色ではない。肌の色も大人、子ども、年寄り、みんな「肌色」一色。何もかものっぺりした出来。円谷プロはちゃんと監修したのか、コストの限界で妥協したのか。タイトルを「カラー版」ではなく「総天然色」とした理由が分かった。
ウルトラQ dark fantasy 第23話「右365度の世界」 『ウルトラQ』「あけてくれ」や『恐怖劇場アンバランス』「仮面の墓場」の流れをくむ難解なお話。人物設定の掘り下げが甘いのと、何となく大林宣彦っぽいっ作りが気になったが、深夜枠とはいえ今時こんなものをよく作ったなあと感心。渡来教授は「多元宇宙と量子脳理論」の講義を担当しているが、あまりにも独創的すぎるため、受講生は毎回減って行き、吉安と乙村そらの二人だけが残った。吉安は自分の居場所を求めて量子力学上にしか存在しない「右365度の世界」の研究に没頭していた。実は乙村そらも日常の世界に違和感を覚えていた。友人たちと接している時の自分は本当の自分ではなく、一人でいる時の自分こそが本当の自分ではないのかと。だとすると、この世界は自分にとって本当の世界ではない。本当の世界はどこにあるのか?ある日、吉安は渡来教授の講義を欠席した。あれだけ熱心に受講していたにもかかわらず。他人との接触を避けるかのように、公園でテントを張って研究を続けていた吉安は、そこで自ら開発した「虹の波動装置」によって別の世界へ旅立っていたのだ。そして乙村そらもふとしたことで吉安とは別の「右365度の世界」へ入り込んでしまう。そこはずっと求めていた自分だけの世界だった。自分以外、誰も存在しない。美しい音楽が流れ、美し景色が広がる自由な世界。しかし何故か幼少時の家族との思い出が浮かび上がる。乙村そらは世界の果てへと向かう。浜辺にはランドセルや三輪車など幼少時の思い出の品が打ち上げられていた。再び家族や友人との思い出が次々と脳裏をよぎる。その時に流した一滴の涙によって「虹の波動装置」が発生し、乙村そらは元の世界へ戻る。しかし吉安は「右365度の世界」を必要としている人たちのためにこの世界に残ると言った。乙村そらからその報告を聞き、渡来教授は今期2名の優秀な学生に恵まれたと微笑んだ。「今あなたを見ている人はいますか?もし誰もあなたを見ていないなら、そこは「右365度の世界」かもしれません」。お・わ・り お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年10月17日 11時37分45秒
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