一度握ったハンドルは絶対に離さねえ! 星桃次郎
新必殺からくり人 第12話「東海道五十三次殺し旅 大津」
お艶たちは大津に逗留していたが、小駒が部屋を離れた隙に泥棒に入られ広重の絵を全て盗まれる。同じ旅籠に泊まっていたおしまも道中手形を盗まれていた。盗みに入った捨吉は代官・服部重四郎(石橋レンジ)と問屋場を営む宗右衛門(金田金男の父親)に盗みの成果を報告する。ろくでもないものばかりだったが広重の「東海道五十三次」に違和感を覚える。なぜか一部分だけ赤く染まっている。しかもなぜ旅芸人の一座が持ち歩いているのか?お艶たちは記憶と足を頼りに「大津 走井茶屋」に隠された悪事を探る。描かれているのは蜆売りの親子、茶店、牛が引いている米俵を積んだ荷車など。早速手分けして調査開始。その頃、服部は偶然、火鉢の熱で「大津 走井茶屋」の米俵が赤く浮き出る仕掛けを発見する。何者かがお艶たちの後ろで手を引いている。もうじき江戸に戻る服部は悪事が露見しないか焦り出す。そんなこんなで蘭兵衛と小駒は宗右衛門を訪ね牛を貸してほしいと交渉する。捨吉が二人を訝しんで断るが、小駒は捨吉の顔を見て先日の泥棒だと思い出す。大騒ぎになるが宗右衛門と捨吉は相手にしない。宗右衛門はお艶一行が気になり、捨吉にお艶たちが訪れていた庄野で変わったことがなかったか調べさせる。手形を盗まれたおしまは京へ働きに出る予定だったが足止め状態。しかも宗右衛門から関所を越える裏情報の提供と引き換えに金か身体を差し出すよう迫られていた。その頃、ブラ平は蜆売りの親子から突然母親が失踪した話を聞く。どうやら捨吉、宗右衛門、服部は繋がっている。蜆売りの母親の件とも関係があるのでは?一方、庄野から戻ってきた捨吉は宗右衛門に報告。お艶たちが出立する前日に村田屋が何者かに殺されたこと、そのことで庄屋では天罰が下ったと大評判になっている。服部はお艶たちが何者かの依頼で殺し旅を続けていると見破る。そんなこんなで代官所から盗品が見つかったとの知らせが入る。互いの正体を知ったお艶と服部はそれぞれで腹を探り合う。服部は米俵が赤く染まった「大津 走井茶屋」をお艶に示すが、お艶は自分の物ではないと否定しながらも、なぜ米俵が赤くなっているのかと服部を挑発する。服部は持ち主が現れなければ今夜中に燃やして処分すると言う。さらに興行でもないのに大津に長逗留する理由を尋ねるが、お艶は適当にごまかして代官所を後にする。おしまは見つかった盗品の中に手形がなかったことにしょんぼり。小駒の制止を振り切って宗右衛門を訪ね服部に身体を差し出すが、京の女郎屋へ五十両で売り飛ばされてしまう。服部たちは女から手形を盗むと関所を抜ける方法があると持ち掛けては、女を米俵に隠して関所を通過、そのまま女郎屋に売って利益を得ていた。蜆売りの母親もその被害に遭っていた。捨吉はおしまを米俵に隠して関所を通過、女衒と一杯やっているところをブラ平の火炎放射で丸焼け。おしまはブラ平に助け出される。その頃、宗右衛門は金田金男の父親らしくニコニコで金勘定しているところを蘭兵衛に刺殺。お艶は服部を仕留め、広重の絵を取り戻す。「広重さん、大津の仕事終わりました。あと残すは京の都だけとなりました。今頃は京の都に向かって旅立たれたことでしょうか。お会いできることを楽しみにしております。取り急ぎご報告まで。お艶ほか一同」。お・わ・り
次回感動の最終回。