1576594 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ふ た こ ぶ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

樹 音

樹 音

フリーページ

カテゴリ

購入履歴

お気に入りブログ

安心掲載 mamadocterさん

2005.12.13
XML
カテゴリ:自宅出産記録
もうかなり記憶が薄れてしまった出産の記録を、いまさら。長いので何回かに分けてぼちぼち進めます。


■9月4日
昼の1時ちょうどから肛門付近に未経験の淡い痛みが。何かしらと思いつつ時計を見ると10分間隔、これって陣痛・・・?でも尻だし・・・?ネットで「前駆陣痛」と検索してみると、弱い痛みが不規則に続くのが前駆陣痛、それが規則的になったら本格的な陣痛なんだそうだ。うーん規則的だけどかなり弱い痛みだしなあ、しかも尻だし(しつこい)と様子を見ていると、夜になるにつれて徐々に痛みは強くなっていった。でもまだ余裕で我慢できる感じ、ちょうど翌日病院に行く予定だったので「明日聞いてみればいいや~」と夜は普通に寝る。うん、眠れる程度の痛みだった。

■9月5日
朝、助産院に電話して「これって陣痛でしょうか」と質問するも「微妙だねえ」ってな感じでとにかく病院に行ってから助産院に寄ることに。その頃には何故か痛みが不規則になっていて、7分間隔だったり15分間隔だったり、でも昨日よりずっと痛いのは確かだ。母の運転で病院に着いたのが11時半。受付のおばちゃんに「こんな感じなんですけど~」と不規則な痛みを記録した紙を見せると「ちょっと先生に聞いてきますね」と奥に引っ込んで2分後、笑顔で出てきて「陣痛ですね、すぐ点滴しましょう」と急展開。あれーNSTも内診もしないの?記録だけで陣痛確定?こんな弱い痛みでほんとに陣痛?と半信半疑ながら処置室へゴー。

ところで私は注射とか点滴とかとにかく「刺す系」がほんとに苦手。切る系もダメねー。お産自体は刺しも切りもしないので甘く見てたけど、点滴はもうホントに25歳かよってぐらい血の気引きまくりだった。「いいいい痛くしないでください」とか言いながら。その後刺さってる間もスーハー深呼吸して「刺さってない!何も刺さってなんかいない!」と自己暗示。しかし点滴は思ったほど長くなく、10分ぐらいであっさり終わった。

すぐに助産院へ行って「陣痛だったみたいで、もう点滴されてきちゃいました」と言うと、内診をすることに。助産院での内診は初だ。いつも健診をしていたベッドの上で見てもらうと、子宮口はもう5センチ開いていた。「どう?もう産まれそうな感じする?」「いやーまだ全然、そんなに痛くないし・・・」「そうだよねえ余裕な感じだもんねー、まだまだだと思うから一度家に帰って、何か様子が変わったら電話くれる?」つーことでとりあえず昼飯でも食うかと母とファミレスに入る。そんなに痛くないとは言ってもこの頃にはさすがに痛みの間「くうっ」と耐えるぐらいの感じにはなっていて、しかし休み休みサンマ定食を食い、かき氷まで食った。食べ終わって立ち上がろうとしたらちょうど痛みの波が来て、しばらく動けなかったのを覚えている。帰りの車では後部座席に横になって爆睡した。

1時間後、家の近くまで来て目が覚めると、びっくりするぐらい痛みが強くなっていた。しかも酔ったのか胃まで気持ち悪い。とりあえず出産前最後の買い出しだ~とスーパーに入るが、襲い来る陣痛の波に邪魔されて買い物がなかなか進まない。ちょっと動いては「ううう」と立ち止まって「えーと何買うんだっけ」ともう頭の中もぐるぐる。助産院の出産準備品リストに「陣痛中のスナック」と書いてあったのを思い出してスナックを探そうとするが、気持ち悪いのもあって何も食べたいものが見つからない。(妊娠中は粗食を徹底するようにとの指導だったが陣痛中は焼肉でもポテチでもコーラでもどうぞとのこと、好きなもん食ってパワーつけろってことか)もう訳が分からなくなってきたので「もういいや吐いちゃえ」と決めて適当にあれこれ買う。私は混乱するといつも「いいや吐いちゃえ」となるのだ、独自のリセット法?

ごそごそ買い込んで家に帰ると、仕事を早退してくれたダンナがあたふた落ち着かない様子で立ったり座ったり歩き回ったりしていた。16時半。その横で陣痛の合間を縫って黙々と食う俺。陣痛は結構大変なことになってきていて、少しうめき声が出はじめる。ああ、もしかして陣痛って本当に痛いのかも、と今更ながら気付き、数名の友人にその旨メールした。それどころじゃなくなる前に、とトイレ行って吐いてすっきり。それからの数時間、いつ助産院に電話したのかも、何も記憶がない。

そう、私は、陣痛は痛くないもんだと思っていた。いや、痛いんだろうけど気持ちいい痛み、うんこが出る時とか生理痛とかと同質の、排泄の快感があるんだろうと。あのスッキリ感がとにかく大好きな私だから、この私に限っては陣痛さえも超気持ちいいはずだと思っていたよ。多くの人が「いかに痛かったか」をまるで武勇伝のように語るのは不幸自慢の一種に違いないと信じて、あーやだやだこれだからバカはいやだよ、とさえ思っていたのだ。ナメてました。ナメきってました。ほんとに痛かったです。超絶ありえないです。

唐突だが皆様は尻に珍しい棒を挿入せんと頑張ってみたことがおありだろうか。私は10年ばかし前に試してみたんですがね、最初の数ミリは大丈夫なんだよね。でもある一点に到達すると突如ものすごい激痛、絶叫モノの異様な鈍痛に襲われる。即、挫折。ここで「???」となっている話の分からん奴は置いていくとして、最初からスルリと入ってしまって以来やみつきという尻の丈夫な方々も置いていくとして、分かる人だけに分かっていただきたい。陣痛は、あれと同じ痛みでした。質としては全く同じ、ただもっと強い、しかもどんどん強く強くなっていく痛み。痛みの自己ベスト(いやワーストか)をどんどん更新して未知ゾーンを突き進むうち、頭の中は「ムリムリムリムリムリムリ」「いやマジでいやマジで」「勘弁してください勘弁してください勘弁勘弁」とかそんな言葉ばかりがぐるぐる回るようになる。

何時だったか分からない、助産婦さん2名が到着した時、私はシャワーを浴び終わって髪を乾かしているところだったのを覚えている。産後しばらく洗えないから今のうち、と思って急いで洗ったのだ。悶絶しながらも合間にはまだ動ける頃だった、喋ったり笑ったりすることもできた。でもとにかく「ほんとに痛いんですね・・・」と心から驚嘆しながら言った、助産婦さんたちニヤリと意味深な笑い。今思えば「うふふふまだまだよ」ってとこか。「まだすぐには産まれないだろうから本読んでていい?」と彼女たち、私の本棚からホメオパシーの本など取り出してソファーで読み耽っている。

そうそう私は整体出産をすることに決めていたので、産後数日は仰向けに寝たまま全く動けない予定だった。動けない私と生まれた赤子が一緒に寝る布団、その横にダンナの布団、更に身の周りの品々全てを手の届く範囲に配置して、一階の居間で生活できるように整えてあった。本来は2階が寝室で使い慣れたベッドもあるのだけど、台所トイレ風呂などなどが下にある以上、しばらくは1階で暮らす方が絶対便利に違いなかった。



「その2」へ→








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005.12.14 07:06:41
コメント(21) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.