用事があって車で出かけた。
帰り、ケチャップを買うからスーパーへ寄ってとショータンに言った。
ラジオハハト辞任のニュースを繰り返していた。
「勉強嫌いなahotaroよりアカンやン」
「女怒らしたらコワイなあ。ダイジンだけ退けて、団体抜けはアカンて言うたら良かったのに」
「ゴリカイ頂きたいとお詫び申し上げるばっかり言うて、最後はフトクノイタストコロか。ahotaroと一緒や」
「借金山ほど作って、コドモにばら撒いて、それが悪いとは全然考えてない」
「自分勝手にいろいろ決めて、『みなさんとのお約束ですから』って、アホや」
「5月なんて、なんで決めたんやろ。一年以内ぐらいにしといたら良かったのに」
などとごじゃごじゃ言っていたから、ショータンはスーパーのある道を走らなかった。
「寄って、言うたのに」
「何処へ?」
「100円屋の横にあるオークハ」
と、曲がって曲がって別のオークハの駐車場へ来た。
「ここでもええわ」
「100円屋のあるオークハやないか」
「100円屋の横にあるオークハ、言うてんねん」
「要らんことごじゃごじや言うて、肝心なことははっきり言うてないッ」
「言うたわ。あの道へ行けへんかった時、スダでもええ、言うたやろ」
「言うてへん。聞いてへん」
車を停めずに出口へ。
「やめとくやろ?」
「やめとく」
まっすぐ帰って来た。
「お昼、オーショーで食べるんやったか?」
「オムライスするつもりやってん。ケチャップ買うて」
「ほな、買いに行こか。まだ11時半や」
また車に乗って国道へ。
「スダの100円屋があるCD屋」
「なに買うのん」
「日焼け防止手袋と特殊織りフキンと、CDのケース。空のCD」
CD屋でそれらを買って、帰りにギョームスーパーへ入った。
予定外のものをいろいろ籠に入れ、ケチャップも入れた。容器がいつものと同じだったから、メーカーを確認しなかった。
夕飯のしたく。玉ネギと鶏肉とご飯を炒めてケチャップを掛けた。
いつものようにオムライス。
不味い。
「なにか、辛いね。それに、ニオイが悪い」
立って、わざわざ瓶の字を読みに行った。
「ニンニク。トウガラシ。あっ。クサイと思た。原産トルコ。こんなケチャップあかんわ。ほかそ」
「なんで、ちゃんと読んで買えへんかってん」
「ミンシュの行く末考えてたから……」