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テーマ:本のある暮らし(3304)
カテゴリ:日々の読書(ミステリー)
今日紹介するのは、「天城峠殺人事件」(内田康夫:角川文庫)である。 伊豆の天城峠と言えば、川端康成の「伊豆の踊り子」の舞台としても有名である。この天城峠の崖下で小林章夫という老人が死んでいるのが見つかる。小林は、毎年7月のお盆に一人で寺社めぐりをし、「下司」と書かれた変わった千社札を貼って歩いていた。今回も寺社めぐりをしていたが、その途中で行方が分からなくなっていたのである。なお、この「下司」の文字は、戦時中の出来事に対する彼の贖罪の気持ちを表したものであるが、事件の本筋とは直接の関係はない。 今回のヒロインは、小林朝美という小林章夫の娘である。美人で、学校の先生という設定である。昔、小林麻美というとても日本的な美人のタレントさんがいたが、彼女を連想させるような名前だ。もしかして、内田センセもファンだったのかな。光彦も、結婚したら、「アサミアサミ」になるんだななんて、勝手な想像をしているのがかわいらしい。 たまたま朝美と知りあい、彼女の父の事件のことを聞かされた光彦は、この事件に興味を持つ。 一方浅見がインタビュー記事を書いた、タレント桜井夕紀がマネージャーと心中事件を起こす。光彦は、夕紀の事件にも興味を持って調べ始める。光彦が訪れた岩手県大船渡市にも、「下司」の千社札が・・・。 一見関係のなさそうな、2つの事件を、うまく結びつけた,楽しめるミステリーである。 ← ランキング参加中(今何位?) 「天城峠殺人事件」(内田康夫:角川文庫) 「浅見光彦ミステリー DVD-BOX 」(「天城峠殺人事件」他収録) 風と雲の郷 別館(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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