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カテゴリ:日々の読書(ミステリー)
「εに誓って」(森博嗣:講談社)を読んだ。Gシリーズというやつの第4作目に当たる作品である。もっとも、読んだのは、第1作目の「Φは壊れたね」に続いて、2冊目である。実はこの間に「θは遊んでくれたよ」と「τになるまで待って」と言う作品が挟まっているのだが、いきなり4作目となったのは別に深い理由はない。単に古本屋に、この2作がなかったというだけだ。(すまん!!) それにしても、相変わらず意味の分からない題名である。φ、θ、τ、εといったギリシャ文字は、理工系の人間には結構なじみがあるのだが、題名の表すものが何かはまったく不明である。作品中には、「εに誓って」は、集団自殺志望のグループの名前、「ε」とは、あるサイトにいる絶対的な存在と、そのグループとの関係であるということが書かれてあるが、やっぱりよく分からない。シリーズ物なので、そのうちどこかで、その意味が明らかにされるのだろうか。現在は、この後に「λに歯がない」と「ηなのに夢のよう」という作品があるので、もしかすると、ギリシャ文字を全部使うまで続けるつもりか? 今回も、主な登場人物は、C大学の学生加部谷恵美、海月及介、山吹早月のトリオとおなじみ西之園萌絵、そしてC大助教授に出世した国枝桃子。そして、犀川創平である。 あらすじを簡単に言うと、山吹と加部谷が、東京から名古屋に帰ろうと乗った高速夜行バスがバスジャックに遭う。犯人は銃を持っている上に、そこかしこに爆弾を仕掛けており、変な動きがあると、爆発させるというのだ。他の乗客の様子もどこか変だ。ということで、この作品は、バスの中の出来事や、それを見守っている西之園たちの様子を延々と描いている。正直なところ、あまり作品の中に入り込めなかった。作者は、ちょっとしたしかけを用意しており、最後にそれが明らかにされるので、一応ミステリーとして体裁を保っているのだが。 ○「φは壊れたね」の記事はこちら ○応援クリックお願いします。 ![]() ![]() 「εに誓って」(森博嗣:講談社) ![]() 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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