|
カテゴリ:TVドラマ
仕事で旅に出ていたため、遅くなってしまったが、今日は月曜日にTBS系の月曜ゴールデンで放映された「浅見光彦シリーズ26 津和野殺人事件」のレビューである。先般紹介した「箱庭」はフジテレビ系で中村俊介が主演のシリーズだが、こちらは沢村一樹が主人公のシリーズとなっている。山陰地方は、民放が3局しか入らないので、行く前は観られるかと心配していたが、無事に観ることができた。このドラマは、山陰の小京都と呼ばれる津和野の、古き因習に囚われた旧家に起こった悲しい事件を描いた、旅情サスペンスだ。 ○原作の「津和野殺人事件」(内田康夫) 津和野のシンボルと言えば、なんといっても太鼓谷稲成神社である。ちなみにここの「いなり」は「稲荷」ではなく、「稲成」と書き、日本五大稲荷の一つとも称されている。赤い鳥居の並ぶ参道はなかなかの趣であるが、夕暮れ時以降は、少し不気味な感じを受けるかもしれない。 このドラマは、この太鼓谷稲成の参道の光景から始まる。風車で遊ぶ幼い少女と、立ち並ぶ赤い鳥居との対比が、これから始まるドラマに十分な期待を持たしてくれる。 一方、ルポライター浅見光彦の母・雪江は、訪れた巣鴨の霊園で、男が死んでいるのを見つける。男の名は朱鷺勝蔵。津和野で絶大な影響力を持つ、朱鷺家の分家の当主であった。勝蔵は、なぜか神津家の墓を開けようとしていたところを殺されたようだ。更に、墓の持ち主である神津洋二が津和野で毒殺される。光彦は、雪江が急に萩に行くと言い出したことから、同行して事件を調べ始める。 ○津和野太鼓谷稲成参道 光彦たちは、萩で、今回の物語の中心となる樋口実加代、久美の母娘、そして土岐家の現当主である慶四郎らと知り合う。久美には、なぜか訪れたはずのない太鼓谷稲成の記憶があった。そこには、旧家の因習ゆえに起こった悲しい出来事があったのだ。 このドラマの原作となった同名の小説「津和野殺人事件」は、浅見光彦シリーズの中でも上位に列せられる作品であろう。津和野の美しい風景と、醜い旧家の跡目争いの対比。そのあたりは、ドラマでもよく表現されていた。 (原作) ・内田康夫:「津和野殺人事件」 (出演) ・沢村一樹(浅見光彦) ・村井国夫(浅見陽一郎) ・加藤夏希(樋口実加代) ・いしのようこ(樋口久美) ・加藤治子 (浅見雪江) ほか ●今回ドラマに出てきた観光地 ・萩:明治維新発祥の地 ・津和野:小京都の代表格 ●原作「津和野殺人事件庭」の記事はこちら ○応援クリックお願いします。 風と雲の郷 別館「文理両道」はこちら 風と雲の郷 貴賓館「本の宇宙(そら)」はこちら *** 追伸 *** 本日の貴賓館「本の宇宙(そら)」には、貴賓館オリジナル記事として樋口有介の「不良少女」のレビューを掲載しています。併せてご覧ください。→こちら お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[TVドラマ] カテゴリの最新記事
|