超バカの壁
養老孟司著 新潮新書最近新潮新書ばっか。完全にマーケティングでいうところのターゲットに狙い打ちされてる。相変わらず「一元的な価値にとらわれない」をメインスタンスにして各ネタについてコメント。決して派手な意見でもないし極めて常識的。でも何がよいかというと、何となく言葉にしないまま感じているものを著者なりの日本語にかみ砕いてくれているのがよいのだろうね。印象に残ったのをいくつか。『人生の価値は~私は何となく、世の中の穴を 埋めることだろうと思っています 世の中に穴が開いていると何かみんな困るから それなりにそれを平らにすることだと。』『おそらくカオス理論、フラクタル理論にしても 社会がある方向に行ってしまって発生した穴を 埋めるために生まれた理論です。』面白くない本と思う人には面白くないだろうけど別にそういう読者がいてもそれを気にしない、そういう筆者の居直りがよいのだろうね。