英文読解方法の試行錯誤
英文や判例を読むときは色んな方法論があると思いますが、自分なりに現在試行錯誤しているのは以下の通り。日本で英語読むときにやっていたやり方の判例読解バージョン。日本で法律の本を読むときは、通説を緑蛍光ペン、判例をオレンジ蛍光ペンで書いてたけどこちらの法律は、そういう手間がいらないので楽ですね。===■使うのは青ペン一色のみ。■以下の記述方法・英文はなるべく口でぶつぶつつぶやきながら、読む。・固有名詞や会社の略称は初出時に□で囲む。・The plaintiff、The defendant、The court assert that には主語に○をつける。 必要に応じて頁脇にP、D、Cとでっかく書く。 JDだとP=Π(パイ)、D=Δ(デルタ)で表現する模様。・That節や並列に概念が並んでいるところ(bothの後)は △を右に向けたものを小さく書く。・論点の数を明示している箇所は、数字に○をつける。・First, Secondと並ぶ論点には△を右に向けたものを大きく書く・OneとAnother、Some とOthersの対応関係も △を右に向けたものを大きく書く・判例名は年や引用記号、概要部分も含めて < > で囲う。・重要な論点(Whether節や段落の頭の題名)は 中身に応じて < > で囲う。・年代、日付は( )で囲う。・not, but、not only, but also、neither nor、hardly, は読み落とすと意味を取り違えるので、○をつける・この上で、重要そうなところに線を引く。 なるべく直接的な主語述語関係になるように、 余計な関係代名詞節や修飾語にはなるべく線を引かない。 The fact that S V was なら、The fact wasだけ下線。・本当に重要そうなところには、横に)をして☆マークをつけ、 授業中にすぐ見つけられるようにする・授業で教授なりが指摘したところは、 色違いのペンでチェックする。・分からない単語は授業中に出てきたらすぐ見つかるように ちゃんと日本語訳を横に書いておく。 だいたい聞き慣れない単語ほどキーフレーズ。■必要に応じて日本語なりの要約や疑問点を頁脇に書く。■概要の作成判例は、時間が許す限りなるべく概要を使わず、まっさらな状態から読むようにして、ワードの箇条書きモードを駆使して(Fact)(Issue)(Holding)を自力で書いてみるようにしてる。こうすると、あとで見返すときにすぐ思い出せます。また検索機能を使ってすぐチェックできます。===何でこちらのロースクールではFact,Factと教授が聞くのかそれはロースクールは、過去の判例を駆使しながら自力で判決を書ける能力を鍛えるのが目的だからでしょう。判例を読んでいても、「過去にこういう判例があった」と過去の判決の事実関係を要約・引用しその法的位置づけを記述するのがCommon Lawの通常の判決。だから判決の要約やその法的意味を自力で引っ張ってくる力がこの国のLawyerには必要不可欠。それでロースクールは予習の際に、事実関係の概要や法的意義を理解させ、授業はソクラテスメソッドで自分の言葉で説明させようとするのだと思います。ソクラテスメソッドは、予習はきついですが、全員に予習をさせるプレッシャーをかけさせ法廷でのやりとりに模擬した教授や他生徒とのやりとりでちゃんと授業を理解させるという試み。判決を自分が読んで重要だと青下線を引くところと教授が重要と指摘するところの違いを悩みながら日々教授と勝負しつつ切磋琢磨する日々。一つの教授方法としては確立しているなぁという印象。でもこんなところにJDで3年もいたくないなぁ。