|
カテゴリ:カテゴリ未分類
まずはこの3位決定戦の主審に選ばれた上川徹氏の快挙を賞賛しなければならない。レフェリングも見事な出来だったし、試合後、敗れたチームの指揮官が、主審について「ベリーグッド」というコメントを残すことなどあまりあるものではない。C・ロナウドもレフリーの顔を見ながら、ダイビングした挙句、「立て」とジェスチャーされたシュミレーションを少しは恥じるべきだ。 カーンが待望の先発を果たしたドイツは、やはりメンバーをいじくってきた。バラックはケガの影響もあり欠場。ラームが右サイドに入り、メルデザッカーに代わりノボトニー、左SBにはヤンセンが起用された。一方、ポルトガルもフィーゴがベンチからのスタートとなった。 準決勝で無念の出場停止だったフリンクスは鬱憤がたまっていたのか、7分にいきなりデコを背後からのラフタックルで倒し警告を受ける。カーンも15分、パウレタのシュートにグッドセーブを見せるなど、モチベーションは高い。かなりハイペースの展開に、ディフェンスは早目早目に潰し遭うシーンが目立つ前半となったが、ポルトガルはドイツの中央が厚いためか、右のC・ロナウド、左のシモン・サブロタばかりが突っかけ、中と外が噛み合わず、デコはなかなかボールに絡めない。そしてこの日ゴールを決めて得点王を確実なものしたいクローゼも、シュートはあまり狙えず、ゴール前でドリブルで仕掛けてはファウルで止められるシーンが多かった。 後半は、一転してシュバインシュタイガーのステージとなった。56分、中央へ切り込みミドルを突き刺して1点目。61分には左サイドのFKがペチの足に当たり2点目。そして78分には、1点目と同じく中央から再びミドルシュートを決め3点目を奪取。ほぼハットトリックの出来だった。一方でクローゼは65分にノイビルと交代し、結局前回大会と同じく5ゴールで終わった。 カーンもその後何度かあったピンチも抜群の反応でブロックし、代表最後の試合を飾った。ポルトガルは最後に途中で入ったフィーゴの素晴らしい右クロスから、同じく途中出場のヌーノ・ゴメスがダイビングヘッドを決め、一矢を報いた。「堅実なタレント軍団」は、十分決勝に行く力を持っていたが、あと一歩で夢を逃した。 ドイツは3位に終わったが、開幕前の評価を考えれば、「3位に輝いた」という方が正しいかもしれない。前回の韓国のようなホームアドバンテージは確かにあったが、その力に依存したわけでもなく、ジャッジに助けられたという試合もなかった。クリンスマンは、まだ監督としてのキャリアは浅いが、残した功績は大きかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.07.12 17:32:56
コメント(0) | コメントを書く |