本〔韓国語から見えてくる日本語〕をご紹介します!
〔韓国語から見えてくる日本語〕これまた興味深い内容の本でした~。日本語教師として外国の方に日本語を教えた経験から、“外国語を学習すると日本語が見えてくる” “特に韓国語を学習するのがおススメ”・・・とおっしゃっています。★書き出しは “効率的な発音” について。英語を母国語とする人にとって、「ン」のあとの「ラ行」の音がとても言いにくいそうです。たとえば、「山林」。日本人なら当然 「サンリン」 といとも簡単に言ってのけますが、これが難しいらしいのです。韓国語を見てみると、このような場合、「ン」→「ル」に変化させて、後ろに来る「ラ行」の音と同じ音色にしてしまう・・・つまり、「サンリン」→「サルリン」(←韓国語ではありませんが) と発音します。このほうが発音的には効率がよい(言い易い!)そうです。・・・と、こんなところから話が始まります。★文法的な説明でちょっととっつきにくい部分もあるかもしれませんが、一度韓国語の文法を学習した経験のある方でしたら、さほど抵抗なく読めると思います。★一番興味深かったのは・・・どうして韓国語に日本語と似ている単語があるのか・・・というところ。私はてっきり日本の韓国併合によるものと考えていましたが、どうもその源は、さらにさかのぼった時代にあるようです。もちろん、日帝時代の日本語の強制による産物もかなりあるようですが、それよりも前に、自発的に日本語(日本で作られた漢字語)を取り入れていた事実がアシガンを少しほっとさせてくれました。反面、あと7,8年日本からの開放が遅れていたら、韓国語はアイヌ語と同じ運命を辿っていたかも・・・という件には驚かされました。また、日帝時代から開放された後、日本語を一掃する努力がなされたようですが、庶民の生活の中に定着してしまった日本語はその姿を消すことなく、今現在も使われている・・・そんなお話も書かれています。★韓国語と日本語の関係・・・なかなか興味深いものがありますね~。