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Dr.半熟卵のつぶやき~女性医療の現場で働く産婦人科医の日記~

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August 14, 2018
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女性医師募集中!

「ポートサイド女性総合クリニック ビバリータ」

 クリニックでは女性医療に関心のある女性産婦人科医を募集しております。
 
 火曜日・木曜日・土曜日(土曜日は月1回でも可)ご勤務いただける方がいらっしゃいましたらぜひご連絡くださいませ。
 半日勤務や時短勤務も対応可能です。


 お問い合わせはクリニックのHPからメール又はお電話でお願いします。

 「ポートサイド女性総合クリニック ビバリータ」   http://www.vivalita.com/

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 東京医大の女子医学生入学制限の件では、医師の立場からも色々な意見が出ていますが、私自身はこの一件を単なる「女性差別」だけの問題だとはとらえていません。広い意味で、医師の働き方や「医療」そのもののあり方を見直す時期が来たという警告だと理解しています。

もちろん、「女性だから」という理由だけで勝手に減点するということ自体は女性蔑視であり、許されることではありません。公平であるべき試験でそのような操作をしたこと、募集人数を男女で分けて扱っていることを開示せずにそのような操作をしたことは、いかなる理由があっても言い訳できるものではないのです。

 一方で、そのような「女性の人数を制限する」ことに対して「必要悪である」「仕方ないことである」という意見もあります。法律的にそもそもやってはいけないことなので、「仕方がないこと」ではありませんが、気持ちが分からなくもないという考え方は、男性医師だけでなく当事者である女性医師や医師をやめた女性医師からも出てきています。
 そもそもなぜそのような操作をするに至ったかの背景には、今の医師の労働環境が男女問わず「誰も無理せず幸せに働く」には程遠いという現実があるのです。女性の人数だけでなく、浪人生も合格しにくくしていたということがささやかれていますが、これらはすべて「若くて体力があって大学の言いなりに『定額使いたい放題』でずっと働いてくれる医者の卵を育てたい」という大学側の意図の現れであると考えられます。つまり、その条件に合わない人の筆頭が「妊娠出産で『戦力外』になる女性」という短絡的な思考が背景に見てとれるのです。

 実際は、女性でも結婚や妊娠を望まず男性と同じペースで働く人もいますし、逆に男性でも病気や家庭の事情などで「大学の意図する『戦力』」にはならなくなる人もいます。「女性だから」とか「出産するから」ではなく、個々にその人にとって「選択したい働くスタイル」があり、全員が「大病院で当直もこなす」というスタイルをとる必要はありません。
 私自身、学生の頃から開業して自分の提供したい医療を提供できる診療スタイルを目指していましたから、当直もオペもバリバリやるという働き方からはすでに離れています。でも、「当直をしていないから『戦力外』」だとは考えていません。
 クリニックでは大きな病院ではできないような丁寧なお話外来ができます。予約制にすることによって、受診時の待ち時間を少なくすることができ、患者様の利便性も上げることができます。単なる風邪や、月経痛や更年期などわざわざ大きい病院に行かなくてもいい内容の患者様をクリニックレベルで請け負うことによって、総合病院や大学病院が本来の機能を発揮できるようになるのです。

 つまり、広い意味で「医療」をとらえれば、例え女性医師が妊娠・出産によって当直やオペがないクリニック勤務に移行したとしても、役割分担が変わっただけで「戦力が減った」ことにはならないのです。それぞれが、自分の立場でできることを「無理のない範囲で」やることで、自分の力を発揮しつつも全体の機能が最も効率よく回るシステムになれば、女性医師の割合が増えようが増えまいが医療の質は落ちないでしょう。
 そもそも、妊娠から子育てが一段落する期間は長くても
1015年間です。全員が同じタイミングでその状態になるわけでもありません。なのに「女性が増えると業務が回らなくなる」と言われてしまうのは、実は現段階ですでに「回ってないのに無理している人がたくさんいる」からです。

 
 産科において、医師が労働基準法に基づいて「人間らしい」働き方をすると、現在のマンパワーとシステムのままだと約半分
の病院が分娩を扱えなくなるという試算があります。産科だけでなく、救急や外科でも同じ状態になりうるでしょう。
 ではこの状態を改善するには何が必要だと思いますか?これは、医師だけの問題ではありません。医療を「受ける側」である国民全体が考えなければいけないことなのです。なぜなら、医師の働き方改革には利用者つまり患者様の協力が不可欠だからです。

 マンパワーが足りないなら医師を増やせばよいと思われますが、医学部の定員を今から増やして、その人たちが卒業して「マンパワー」にカウントされるまでには約10年かかります。もちろん、10年後の未来を見据えてこの点は手を入れていくべきでしょう。でも、すぐには医師の人数は増えないわけですから、同じ人数で負担を軽減するには「医者の仕事を減らす」しかなくなります。

 
 実は、システムを変えることによって軽減できる医師の仕事は結構あるのです。例えば、今すぐできることの
1つが「主治医制の撤廃」です。病院に入院すると「主治医」がつきます。そして、入院中に何かあるとことあるごとに主治医が対応しますよね。医師側からこの主治医制を見ると、業務時間外でも担当患者に何かあったら呼ばれるし、説明や対応を求められる、ということになるのです。これを、「業務時間内は主治医が対応して17時を過ぎたら当直医が担当する」ということにするだけで、時間外の負担はぐっと減ります。

 また、カンファレンスや会議などを17時までに終わらせる、患者や家族への説明は時間外には対応しない(17時までに終わるように設定する)、手術が長引いたら時間外担当の医師に交代できるようにする、などの「終業時刻を意識したルール」をいくつか作るだけでも長時間労働が「当たり前」という働き方を改めることはできるでしょう。採血や書類の記載など、明らかに医師でない者がやっても問題ない業務を看護師や事務職に割り振ることもすぐにできる対策の1つです。

 また、病院の機能をもっと分けて、重症患者様を診る病院を限定し、そこに医師を集約するというやり方も有効だと考えられます。
 もちろん、これを徹底して行った場合、地域格差が出る可能性と患者様の利便性が下がる可能性はあります。中規模病院が経営的に存続が困難になるという可能性も出てきます。小学校の統廃合のように、一部の病院が機能性の高い病院に合併吸収されるという形をとらざるを得なくなる可能性はあるでしょう。でも、
5か所の病院に3名ずつの医師がいてオペも当直もやるよりも、1か所の病院に15名を集めた方が提供できる医療の幅が広がり、医師の負担も調整しやすくなります。

 比較的短期的にできそうなことをいくつか挙げてみましたが、このようにちょっと工夫すればできることはあるのです。そして、これらの実現のためには利用者側の協力が不可欠なのが、もうお分かりでしょうか。
 主治医制を撤廃するには、夜中に「主治医を呼べ
!」と言ってはいけないのだということを理解する必要があります。日曜日に主治医が回診に来なかったからと言って、文句を言ってはいけないということを理解する必要があります。病状説明のために家族が到着するのが「夜の9時です」なんて要望には応えられないということを受け入れる必要があります。薬の説明を医師がせずに薬剤師がしたからといって、医師を非難してはいけないということを学ぶ必要があります。風邪程度で大学病院を受診したり、「仕事が忙しくて時間内に受診できなかったから」という理由で夜間救急外来を受診してはダメなのだということを肝に銘じる必要があります。

 医師が快適に働くことによって得られるメリットが最終的にどこに回ってくるのか、そして、医師がこのまま疲弊し続けた場合その「ツケ」はどこに回ってくるのか、それを医療者だけではなく利用者側も考えていく必要があるのではないかと感じています。

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Last updated  August 14, 2018 01:51:03 AM
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