カテゴリ:中国
「世界の工場」に異変、黄金期が去って相次ぐ倒産=広東省・東莞市 2015-10-22 サーチナ
中国メディアの中国経営網は20日、世界の工場と呼ばれる中国においても、特にたくさんの工場が集まる広東省東莞市において工場の倒産が相次いでいると伝え、経営者の夜逃げや自殺も発生していることを伝えた。 記事は、東莞市はかつて製造業が盛んな都市として広く知られ、人びとの生活水準も中国のなかでも高いほうだったことを指摘する一方、近年の東莞市に対する評価は「火が消えたようだ」、「危機に直面」、「衰退している」というものばかりだと論じた。 続けて、東莞市には中国国内で上場している企業17社が本社を置いていると伝えつつ、「東莞市の上場企業のうち、約3分の1の企業の業績が悪化している」と伝え、こうした業績悪化は東莞市の製造業の縮図にすぎないと指摘。 なぜならば、東莞市にある企業の多くは下請けや加工貿易などを行っている中小規模の企業だからであり、上場しているような大企業は多数を占める存在ではないからだと論じた。 さらに記事は、東莞市にとっての黄金期は1997年のアジア通貨危機から2008年の世界金融危機までの期間だったと伝え、同期間中に東莞市の企業は大きく成長し、東莞市自体も世界のIT産業を支える製造拠点となったと紹介。 だが、かつての勢いは現在の東莞市からは感じられないとし、市内のいたる場所で「工場貸出」の張り紙を見ることができると論じた。 続けて、大手企業を含め、東岸市の企業が苦境に直面している理由は、マクロ経済や金融情勢、各市場の市況など、中国内外の環境が複雑に変化したことによるものだと指摘。 特に中国国内で環境保護に関する制度が厳格化されたことで、企業は生産コストが上昇すると同時に企業としての体力が奪われ、情勢の変化に対応しきれなくなっていると論じた。 また記事は、東莞市では近年、企業の倒産が相次いでいるとし、特におもちゃ製造企業は11年には3500社以上も存在したが、現在は数百社しか残っていないと紹介。 そのほか、東莞市から工場を撤退させる外資メーカーも相次いでいることを紹介し、経営者の夜逃げや自殺も発生していることを伝えた。(編集担当:村山健二) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.10.26 00:30:01
コメント(0) | コメントを書く
[中国] カテゴリの最新記事
|
|