カテゴリ:北朝鮮
「金正恩の時代は、確実に終わる」、北朝鮮元公使が会見 ソウル=牧野愛博 2017-1-26 朝日新聞 昨年夏に韓国に亡命したテ・ヨンホ元駐英北朝鮮公使は25日、民衆蜂起による金正恩(キムジョンウン)政権の崩壊もありうるとの見方を示した。ソウル外信記者クラブでの記者会見で語った。日本人拉致問題を巡って、「北内部の指導層は日本にだまされたと考えている」と語った。
テ氏は「北内部で政権に対する反感が高まっている」と説明。「住民は政権の宣伝運動に耳を貸さない。確実に金正恩の時代は終わる」と語った。
背景の一つとして、外部情報の流入や不正の横行を指摘。「韓国ドラマを見て捕まっても、2千ドル(約23万円)払えば釈放される」と語った。「私が子供のころ、北の経済規模が南より大きいと学んだが、今は映画やドラマで南の生活水準が高いことを知っている」とも説明。北朝鮮も住民に対して「経済水準は南が上だが、米国の植民地に過ぎない」と説明しているという。
北朝鮮では監視体制が発達しているため、軍のクーデターなどは考えにくいとする一方、「民衆蜂起が起これば、監視要員も蜂起に加わる」とし、大衆参加による政治体制の変化が起こりうるとの考えを示した。
日本人拉致問題については、北朝鮮指導層が「事実を認めて送還すれば、(日本から)一定の経済支援を受けられると思っていた」と紹介し、日朝間に不信感が残っている可能性を指摘した。
また、北朝鮮は核開発問題に対する中国の態度について、「台湾の核保有を防ぐため、北の非核化を支持していると思っている」と説明。「(北朝鮮が)核開発に成功すれば、中国も認めざるを得ないとみている」と語った。
その上でテ氏は、「北内部の政権やシステムに対する理解を高めるためなら、どんな国でも訪れる」と語った。
正恩氏の実兄、金正哲(キムジョンチョル)氏については「政治に関心がなく、役職もない。音楽に関心があり、有能なギタリストだ」と紹介した。 (ソウル=牧野愛博) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.01.31 00:05:02
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