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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2007年01月28日
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カテゴリ:ジャズ






 NPO日本チェルノブイリ連帯基金(JFC)主催のチャリティーコンサート「坂田明のひまわりコンサート」。最初にJFC事務局長神谷さだ子氏が挨拶されました。チェルノブイリの甲状腺癌にかかった子供達を救うために、爆発事故の5年後から15年間で焼く6億円の医療援助と86回にわたる医師団の派遣をベラルーシに行っているそうです。今、2月に超音波診断装置を持って行くそうです。プログラムにCD『ひまわり』が出来るまでのことが書かれてあります。2005年にJFC理事長の鎌田賽医師に、ラルーシ共和国のチェルチェスク近郊のプジシェチェ村の泉に、ミジンコを見に行ないかと誘われました。

ついでに演奏もということで、ゴメリ州立病院の350人くらいの聴衆を前にして、「黒い瞳」や「ひまわり」を演奏しました。鎌田医師の再三の勧めによりCDを録音することになりました。頑張らない今回のコンサートは録音時のメンバーによる初めてのコンサートになりました。

■特異な編成と静的な演奏

 編成は、ピアノ、ベース、パーカッションにホーンという特異な編成。パーカッションはあまり、ビート感がないために、どちらかというと静的な演奏になりました。
 
 最初の『早春賦』は殆どメロディーを吹いただけで、呆気にとられてしまいました。何しろ私は、山下洋輔トリオ時代の彼しか知らないので、現在どのように変貌しているか全く予想も出来なかった
のです。
  
 2曲目の『見上げてご覧夜の星を』これも切々と歌い上げています。といっても決して湿っぽくはありません。
  
 ここで、MCが入りました。相変わらず、落語調の噺で、ここだけは変わっていません。
  
 3曲目は、実際に結婚する人の前でないとどうも具合が悪い曲で、以前一関の『ベイシー』でやったときに、一番前に座っていたカップルが結婚したばっかりだとか何とかで、『それじゃあなた方のために演奏する』とか言って演奏したそうです。
 
 4曲目の『遠くへ行きたい』。これもしっとりした感じで靜に終わりました。このままこういう感じで進むのかなと思っていたら、次の『貝殻節』で、見事に裏切られたというか本来の持ち味が発揮されました。
 
■エンジン全開の『貝殻節』

 貝殻節ではいきなり歌い出したのでビックリ。歌というか、どちらかというと怒鳴っているような感じで笑ってしまいました。この曲では歌だけだったと思います。
 
■抱腹絶倒の『役立たず』

 休息の後は、『水母』と『A good for nothing』のメドレー。水母は水母の泳いでいる様子が浮かんでくるような、海を思わせるような穏やかな曲です。ところが、『A good for nothing』が始まると、坂田明が叫び出しました。『役立たず、やみくもりもり、やみくもり、後は晴れだ。。。。』というようなかしで、思わず笑ってしまいます。

■本来の過激な演奏

 DANCEは速いテンポの曲で、クラリネットに持ち替えた坂田明が本来のフリージャズの醍醐味を感じさせる演奏を繰り広げました。今回のコンサートでは最もアグレッシブな演奏。
  
■演奏するよりも疲れる詩の朗読

  武満徹の「死んだ男の残したものは」では、歌詞の朗読が付きました。朗読と言っても坂田明ですから、声を絞り出して叫ぶように朗読しています。この曲は、最後の歌詞が凄く感動的なのですが、坂田明の朗読でも感動しました。この曲は反戦歌なのですが、現在聞いても古くさくは感じませんでした。
 
■今までにない経験『ひまわり』

 最後の「ひまわり」。ピアノで例のイントロが弾かれるうちに、目がウルウルし出しました。坂田のアルトが吹き始めたらもうだめです。目の前がよく見えなくなりました。何なんでしょう。こんな経験は初めてです。この曲は大好きなんですが、こんなになるなんて思っても見ませんでした。坂田はメロディーを淡々と吹き、オブリガートを少し付けているだけなんですが、なんとも感動的な演奏になってしまいました。
 
  アンコールはドボルザークの「家路」これも、朗々と歌い上げていました。
  
■生音の醍醐味

 今回のコンサートは入れ物が小さいということで、PAなしでした。座席が前から2列目とステージに近かったせいか、ピアノの音が少し弱くバランスが悪い感じがしました。ベースの音が意外によく聞こえました。これが普通のドラムスであったらば、ここまでは聞こえないと思います。
 
■多彩なパーカッション

 ヤヒロトモヒロのパーカッションは、通常使わない楽器でない物まで使って多彩な音を出していました。椅子に穴が空いているのを見て、バックロードホーンではないかと思っていたら、やはり打楽器でした。この穴が音量を大きくしていたようです。
 音量の一番大きい楽器はシンバルですが、スティックも通常の堅い物ではなく、柔らかい材質の物を束にしたような感じで、あまり大きな音がしないような仕組みになっているようです。
 
 フェビアン・レザ・パネの端正なピアノは出しゃばりもせず、非常に好ましい物でした。ソロは、新しい感覚を感じさせて良かったです。
 
 吉野引志のベースもそれほど強力な感じではありませんが、ドラムスがいない中でしっかりとビートを刻んでいました。時折聞かせるアルコもなかなかでした。
 
PAなしということもあり、全体的にインティメートな雰囲気のコンサートで、ホールではめったにない経験をすることが出来たと思います。

■CDを買って募金に協力しよう

会場ではCDやホワイトデーのホワイトチョコレートを販売していました。持ち合せが少なかったためその場では購入しませんでしたが、一関「ベイシー』の菅原昭二氏が『涙が出るくらいい』と絶賛しています(プログラムより)ので、是非買いたいと思います。会場では100枚ほど売れたらしく、入れ物が600名ですから、ほぼ5人に一人は買ったことになります。

なお、日本チェルノブイリ連帯基金の会員申し込みは次の通りです。
賛助会員:年会費5千円
特別賛助会員:年会費3万円
事務局がんばれ会費(事務局運営費):年間1万円
郵便振替口座:00560-5-43020

第1部
1.早春賦
2.見上げてご覧夜の星を
3.Wedding March
4.遠くへ生きたい
5.貝殻節

第2部
1.水母~A good for nothing
2.ハタハタ
3.DANCE
4.死んだ男の残したものは
5.ひまわり

アンコール
家路

坂田明(as,vo)
フェビアン・レザ・パネ(p)
吉野弘志(b)
ヤヒロトモヒロ(perc)

1月24日 岩手県民会館中ホール2列24番で鑑賞







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Last updated  2007年10月06日 08時24分09秒
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