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bunakishike
折に触れて聞いた音楽の感想をだらだらと書いています。
音源は主に海外サイトからダウンロードしたハイレゾで、その他観たコンサートや映画などの感想を綴っています。
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今月号のJAZZ JAPANを読んでいたら、評論家の中山康樹さんが1月28日に、悪性リンパ腫で逝去されたことを知った。
62歳だったそうだ。
突然のことで軽いショックを覚えた。
スイングジャーナル時代から中山さんの書いたものはよく読んでいた。
ズバズバと物をいう語り口は、反感を持たれがちだが、後腐れのない、さっぱりとしたもだった。
私もどちらかというと、批判的な目で見ていた方だ。
そのくせ、マイルスをはじめとして、結構彼の著作は読んで |
いる。
昨年も「現代ジャズ解体新書」という純粋なジャズ・ファンには反感を持たれる著作を読んだ。
この本のテーマはウイントン・マルサリス以降ジャズが発展していないのはなぜかを探るものだった。
結局、伝統芸能としてのジャズをみているだけではだめで、ヒップホップなどを含めて幅広く見ていかないとわからない、ということだろうと思う。
こういう視点はヒップホップやロックにも通じている中山さんならではだと思う。
この本を読んでから、エスペランサの最新作やロバート・グラスパーの「ブラック・レディオ」、ブライアン・ブレイドの「ランドマークス」などを聴いている。
エスペランサはさておき、グラスパーなんぞは、昔チェックして、拒否反応が出てしまって、それ以来聴こうともしなかった。
最近本腰を入れて何回も聞いているうちに、違和感はなくなり耳に馴染んできた。
これは昔のフュージョン、それもクインシー・ジョーンズの音楽にかなり近いと思うようになった。
正面切ったアドリブこそ聞こえてこないし、伝統芸能のジャズとは違うかもしれないが、これもジャズの一種というか、あまりそんなことを考える必要もないような気がしている。
味をしめて?最近はブラック・レディオの続編も聴いている。
最初に比べジャズ度が下がっているものの悪くない。
こういうことになったのも、きっかけを作ってくれた中山さんのおかげだと感謝していたところだった。
中山さんは筆が速く、多作だったので、読んでいない本も結構ある。
今後中山さんを偲びながら、ぼちぼち読んでいこうと思う。
昨日は、「中山康樹の音楽玉手箱」というサイトの連載をずっと読んでした。
その中では、山中千尋との確執を述べた回が第11回から3回連続であり、そういえばそんなこともあったと懐かしく思い出された。
題名からして「かわいい山中千尋さん」と挑発的だ。
こういう論争はジャズ界では時々起きる。
昔だと粟村政昭氏と鍵谷幸信氏のテスト盤にまつわる論争?をふと思い出した。
当人たちはヒートアップして大変だったが、こういうことがあるとジャズ界は盛り上がる。
そういう意味で、中山さんのような気骨のある論客が見当たらなくなったのは何とも残念なことだ。
謹んでご冥福をお祈りいたします。
合掌 |
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Last updated
2022年03月27日 18時01分58秒
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