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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2016年02月06日
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カテゴリ:クラシック音楽





最近知った美人ピアニスト、ヴァネッサ・ベネッリ・モーゼルのメジャー・レーベル移籍第一弾を聴く。
ふとしたことからブリリアントのリスト曲集を聴いて、リストの体臭が感じられず、しかも他のピアニストのような透明な感じになっていないところに感心した。
リストのデモーニッシュな部分がそのダークなサウンドとともに表に出ていたのが気に入った理由。
ブリリアントで二枚のアルバムを残し、デッカに移籍して、最初のアルバムが今回のアルバム。
題名に[R]と付いている。
Evolutionhが進化でRevolutionは革新だが、ブックレットを読んでいないので、意味は不明だ。
シュトックハウゼンのピアノピースとベッファのピアノのための組曲、ストラヴィンスキーのペトルーシュカの三楽章という個性的なプログラム。
シュトックハウゼンのピアノ曲は初期の傑作らしいが、私は初お目見えだった。
この表題の音楽は全部で19曲あり、今回は最初の8曲が取り上げられている。
最初の4曲(1952)は「群作法」を用いて書かれている。
注)個々の点ではなくそれらの集合体であるより上位の概念「群」にセリーを適用する作曲法である。(Wiki)
残りの4曲は1954に書かれていて、第6曲は新しい記譜法が模索されている。
曲は、当時の前衛音楽で、決して聴きやすくない。
最初に聴いた時は、馴染めないなと思いながら聴いていた。
ところが2回目を聴いたら、何故か少しずつ理解できるような気がしてきた。
曲の持つ魅力なのか、モーゼルの演奏によるものなのかはわからない。
ただ、何回も聴いていると、彼女のダイナミック・レンジの広いメリハリの効いた演奏で、この曲の良さが聴き手に伝わっていくような気がする。
聴き手に伝わる度合いが演奏の良しあしに左右されるのは、ポピュラー名曲ではなくこのような音楽だろう。
そういう意味で彼女はこの方面で優れたセンスを持っていると思う。
ピアノ曲は全19曲で、その中から第1曲から第8曲までが演奏されている。
聴いていると、1970年代のベルリンあたりの冷たい風景(色は何故か白)が思い浮かんだ。
フランス生まれのカロル・ベッファ(1973-)は、音楽の他に歴史学、英語学、哲学、数学を学んでおり、2004年からは高等師範学校で准教授を務めているという才人。
即興が得意なピアニストで、作品も世界の一流オケで演奏されているという。
曲は3つの曲からなり、平易な作風で、とても耳になじみやすい。
最初はアルペジオが多用された印象派風の音楽。
2曲目もアルペジオが使われている陰鬱な曲。
3曲目は速いテンポのジャズ風の曲。
カプースチンを彷彿とさせる。
モーゼルの演奏は歯切れがよくダイナミックレンジも広く、3曲の中では文句なしに楽しめた。
期待していたペトルーシュカは音楽の流れが悪く、あまり良い出来ではなかったのが残念。
細かい部分の扱いが少し杜撰なっているのが残念だ。
ただ、この曲でもダイナミックレンジは広く、この曲がこれほどのスケールで演奏されることもあまりないと思う。
ところで、ジャケ写に彼女のポトレートが使われているが、どうも病的な表情が気になった。
曲に合わせたのだろうか?

Vanessa Benelli Mosell:[R]Evolution(DECCA  )

Karlheinz Stockhausen (1928 - 2007)
1.Klavierstuck I
2.Klavierstuck II
3.Klavierstuck III
4.Klavierstuck IV
5.Klavierstuck V
6.Klavierstuck VII
7.Klavierstuck VIII
8.Klavierstuck IX

Karol Beffa (1973 - )
9.Suite pour Piano ou Clavecin(2008)
  La volubile
  La tenebreuse
  La dejantee

Igor Fyodorovich Stravinsky (1882 - 1971)
12.Trois mouvements de Petrouchka
  Danse Russe
  Chez Petrouchka
  La Semaine Grasse

Vanessa Bellini Mosell(p)









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Last updated  2016年02月06日 21時05分37秒
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