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音楽雑記帳+ クラシック・ジャズ・吹奏楽

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bunakishike

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2019年12月20日
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カテゴリ:クラシック音楽

五明カレンというカナダの若いヴァイオリニストがヴィバルディなどをギターとのデュオで演奏した一枚。
例によってeclassicalからのメールで知って、spotifyで聞いたところ、いい感じだったので購入した。
五明カレンは東京生まれ。
幼少の頃にカナダに移住し、当地で研鑽を積んだ。
その後ドロシー・ディレイの勧めで、アメリカのジュリアード音楽院を卒業したという経歴の持ち主。
カナダやアメリカで活躍しているが、19/20シーズンはヨーロッパに進出して、ドイツ、フランス、イギリスなどのメジャーオケとの競演が予定されている様だ。
https://www.askonasholt.com/artists/karen-gomyo/
スケジュールを見ると、既に世界的に認められているヴァイオリニストの扱いだ。
バロックではほとんどヴィブラートをかけず、パガニーニでは普通にかけている。
ヴィブラートが少ないと潤いのない音になりがちだが、彼女の場合はそうならない。
使用楽器が1703年製のストラディバリウス「Ex Foulis」というのも大きく影響しているのだろう。
最初古楽方面の方かと思ったが、ロマン派の協奏曲も普通に弾いている。
音がとても美しく澄んでいる。
テクニックも実に鮮やかだが、それが主にならないところがいい。
何よりも清潔感のあるフレージングで、気持ちが良い。

ヴィヴァルディの4楽章からなるソナタ第2番は、どの曲も生き生きとして、遅い部分での豊かな歌わせ方も申し分ない。
印象の薄い曲が、時として優れた演奏によって一気に曲の良さが理解できることは、しばしばあることだ。
今回のヴィヴァルディのソナタもそれにあたり、曲の楽しさを教えてもらった気がする。
パガニーニの奇想曲はギターとのデュオになっていて、一風変わった演奏が楽しめる。
無伴奏だとシリアスっぽくなるが、ギターが加わることで雰囲気が和らぐのが面白い。
最大の聴き物はコレルリの「ラ・フォリア」
通常だとチェンバロとチェロの通奏低音がバックにつくが、ギター1本であることで、より室内楽的な静けさと落ち着きが感じられる。
イスモ・エスケリネン(1971-) はフィンランドのクオピオ生まれのギター奏者。
ソロアルバムも数枚リリースしている。
積極的にソロをプッシュすることはないが、安定した演奏だろう。
サウンドがまろやかで、ノイズも聞かれない。
弱音もとても美しく、相当の技術の持ち主とみた。
最後のパガニーニの3曲のうち2つはギターが主役で、ヴァイオリンはオブリガートとも言えない様な、ちょっとした添えもの的な役割。
エスケリネンは難曲をあっさりと弾いていて、難しさがあまり感じられない程。
最後はパガニーニの「ヴェニスの謝肉祭の主題による変奏曲」。
五明の手にかかると、パガニーニのド派手な変奏曲をどぎつく演奏しているのにもかかわらず、何故かパガニーニらしからぬ爽やかさが感じられる。
五明の特質だろうか。
この曲ではギターも時折変わった音を出していて、大変面白い。
かなりの難曲と思われるが、凄いと感じさせないところが五明の技巧の確かさを表している。

facebook

五明カレン:Carnival-a violin and guitar recital(BIS BIS-1998 SACD)24bit 96kHz Flac

1.Antonio Vivaldi:Sonata No. 2 in A major, from 12 Sonatas, Op. 2
5.Pietro Locatelli:Sonata No. 12 in D minor, from 12 Sonate da camera, Op. 6
9.Niccolo Paganini:Sonata No. 1, from Centone di Sonate, MS 112
12.Niccolo Paganini:Sonata No. 1, from Six Sonatas, Op. 2 (MS 26)
15.Arcangelo Corelli:Sonata No. 12 in D minor, ’La Follia’, from 12 Sonatas, Op. 5 34.Niccolo Paganini:from Grand Sonata in A major for guitar and violin, MS 3
34 Romance. Amorosamente. Piu tosto largo 3'33
35 Andantino variato. Scherzando - Variations 1-6 4'07
36:Niccolo Paganini:Il carnevale di Venezia, Op.10, MS 59
36 Tema. Andantino - Variations 1-10, 18, 15-16, Variation ’Gomyo’ - Finale

Karen Gomyo(vn)
Ismo Eskelinen(g)

Recorded September 2015 at Troy Savings Bank Music Hall, New York, USA





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Last updated  2020年03月07日 23時23分15秒
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