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bunakishike

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2023年01月21日
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カテゴリ:クラシック音楽

ノルウェーのヴァイオリニスト、ヴィルデ・フラングの新作を聴く。
今回はベートーヴェンとストラヴィンスキーのヴァイオリン協奏曲のカプリング。
バックはペッカ・クーシスト指揮ドイツ・カンマーフィルハーモニーという組み合わせ。
ペッカ・クーシストはもともとヴァイオリニストで、ドイツ・カンマーフィルの首席客演指揮者でもあるそうだ。
ヴィルデ・フラングのヴァイオリンは木質のサウンドだが、少しかすれ気味だ。
どちらの曲も明快な演奏。
ためを作ったりしないので、曲がスムーズに流れる。
ベートーヴェンはバックが古楽風の少し硬いサウンドで、少し窮屈。
第1楽章で活躍するティンパニは、固いバチを使っていて、硬質のサウンド。
第1楽章のカデンツァはピアノ編曲版のカデンツァだそうだ。
このカデンツァは記憶にないので、びっくりしてしまった。
カデンツァなのにティンパニとの掛け合いが大半を占めている。
特に中間部でテンポを速めたところはトルコ風の野趣に富んだムードで、変わっている。
曲のムードとはだいぶちがっているが、つじつまを合わせている。
第2楽章も中庸のテンポで、変に高尚ぶったところもなく、温かみのある演奏。
水際立ったテクニックで爽快感を覚える。
第3楽章のオーボエは装飾音符が多用され、びっくりしてしまう。
ストラヴィンスキーは新古典主義時代の作品なので、構成はシンプル。
嬰ヘ短調第2のアリアが悲しみを帯びているほかは、明るく軽妙洒脱さが目立っている。
合奏協奏曲風の構成なので、バックのドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメンのメンバーの名技が光る。
ソロ共々、楽しくてしょうがないという様が感じられるようだ。
フラングのヴァイオリンは切れ味が鋭いながらも、ユーモアも忘れない。
第4楽章「カプリッチョ」はソロ、バック共々思い切って羽目を外しましたというようなところがあり、それが聴き手にも伝わってきて、思わすニヤリとする。
ブックレットに指揮者のペッカ・クーシストとフラングとの対話が載っている。
『面白いことに、ベートーヴェン協奏曲を勉強し始めたのと同時に、ストラヴィンスキー協奏曲も取り上げました。
私は、2つの異なる協奏曲を取り上げ、一方が他方を明確にすることで、2つの協奏曲を別の角度から見ることができる可能性が好きなのです。』など、なかなか興味をそそる内容だ。

ヴィルデ・フラング ベートーヴェン&ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲(Warner )24bit 96kHz Flac

1.ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲ニ長調 Op.61 - cadenza by Beethoven (from the piano arrangement) with timpani
2.ストラヴィンスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ調

ヴィルデ・フラング(vn)
ドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン
ペッカ・クーシスト

録音 2022年1月26,27日(ベートーヴェン)、7月9-11日(ストラヴィンスキー)、ブレーメン、カンマーフィルハーモニー





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Last updated  2023年01月21日 20時59分43秒
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