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カテゴリ:教育
オスカー・ピーターソンが1971年に行ったチューリッヒでのコンサートのライブを聴く。 いつものBandcampから$10(訳1300)で入手。 残念ながらロスレスだった。 このアルバムは未発表録音で今回が初公開。 とにかく猛烈にスイングするピーターソンの豪快なプレイが堪能できる。 当時はMPSからのリリースが続いている時期で、同じ年にはのシンガーズ・アン・リミットとの共演で「In Tune」を録音している。 全曲絶好調でキレキレのアドリブも申し分ない。 ただ、声が少しうざく、ほとんど雑音と化しているのが残念。 ここでも凄まじいテクニックを披露しているが、現在のテクニックのあるピアニストに比べると音の粒立ちが若干粗い感じがするのは意外だった。 アップ・テンポの曲が多いが「Young and Foolish/A Time for Love」での抒情あふれるが、やたらと音数の多いアドリブは、アート・テイタム以外のピアニストからは聞かれないプレイだろう。 アップテンポの曲では、グロフェの「山道を行く」で一気にギヤを上げてからの(4分40秒)狂気じみたスピードには恐れ入る。 ピーターソンはベースのニールス・エルステッド・ぺデルゾン(1946 - 2005)とは70年代によく共演している。 彼との録音は7枚ほどある。 ぺデルソンはここでも重量感のあるベース・サウンドだ。 ルイス・ヘイズ(1937-)はピアノに負けずスピード感あふれるドラミングが小気味いい。 特にブラシを使った曲がスリリングで楽しめる。 彼は今年86歳になるが、現在も活躍中で、昨年も「Crisis」(Savant)をリリースしている。 オスカー・ピーターソン・トリオには1965年から1967年の間在籍している。 1971年の世界ツアーは臨時の参加だったのだろうか。 どのアルバムで叩いているのか、はっきり分からないが「Girl Talk](MPS)やモントリオールでのライブ「Live In Montreal 1965」(Disconforme)などがあるようだ。 例によって192kHZにアップコンバートしての試聴。 もともとの録音がそれほどよくないので、アップコンバートしてもそれほど改善されない。 また、全体的にグレーな色彩で、すっきりしない。 プレイそのものが素晴らしいので、録音が足を引っ張るということはないが、音がもっと良ければと思うのも確か。 96kHzでリリースされているところもあるが、高いので仕方がない。 On a Clear Day: The Oscar Peterson Trio - Live in Zurich, 1971(キング KKJ-202)16bit 44.1kHz Flac 1.Peter DeRose and Bert Shefter:The Lamp Is Low 2.Richrad Rodgers:Younger Than Springtime 3.On a Clear Day 4.Burton Lane:Young and Foolish/A Time for Love 5.Roy Alfred;Benny Goodman:Soft Winds 6.Kurt Weill:Mack the Knife 7.Jerry Block;Sheldon Harnick:Where Do I Go from Here? 8.Ferde Grofe:On the Trail Oscar Peterson – piano Niels-Henning Ørsted Pedersen – bass Louis Hayes – drums Recorded at Zurich Kongresshaus – Zurich, Switzerland • November 24, 1971 by Radio Zurich お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023年01月23日 16時50分59秒
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