テーマ:震災復旧・復興支援(130)
カテゴリ:私の住む街
いよいよ市長・市議選挙は次の日曜日。
今回の選挙は、いつになく、もやもや思うところがある。 先日、ある市議さんのチラシがポスティングされていた。 「宮城・福島に被災した友人がいます。これからも支援を続けていきます」 パッと見は「良い人」だけど。 その市議さんは、実際にちょくちょく足を運ばれているようだ。 いつだったかも、チラシがポスティングされていた。 「南相馬市で、水道水を飲めないためミネラルウォーター代が毎月3万円かかっています」 そうとだけ書かれると、大半の方が水道水を飲めないように感じてしまう。 しかし南相馬市に限らず、水道水が基準値を超えている生活圏はない。 実際は、むしろ大半が水道水を飲んでいるだろう。ひょっとすると、飲めない人を風評加害者と思っているかもしれない。 福島市に何度か足を運んできた。あの街は、お水も本当に美味しい。 蛇口をひねってお水ごくごく。お水が美味しいから、農産物も美味しいんだと実感。 ここ海老名で私は、残念ながら小型浄水器を通して水道水を飲んでいる。 むしろ南相馬市であれば、生活圏・帰還準備区域・帰還困難地域が入り混じり、更に自主避難者の戻る戻れない戻らない・強制避難者の戻りたい戻れない戻らない、などが入り混じる。 そんなややこしさからのお辛さが、焦点ではなかろうか。 それなのに、どうして「水道水を飲めない」なんだろう…。 もやもや。 まず。 海老名の市政を論じる時に、東北は関係ないよね。 選挙間近のこの時期、海老名で何をやりたいかで、誰に投票するか判断する。 宮城や福島の被災友人いるいないは、ぶっちゃけどうでもいい。そもそも神奈川では、宮城県・福島県出身なんて珍しくも何ともない。 それから。 南相馬市で水道水を飲めない人を紹介するのが、その市議さんには「支援」になるのだろうか。 邪推は百も承知で、「怖くて飲めないんですぅ」と言っていれば、あちらからもこちらからも善意の3万円が寄付されて、毎月何万円お小遣いを稼げるのだろうか、と思った。 放射能の誤った情報などで水道水を飲めないとして、3万円を募金し続ける「支援」もあり、飲めるようサポートして不要な3万円がかからなくなるための「支援」もあり。 私は常に「最終的には支援が不要になるための支援」を心掛けていたい。 あともう一つ。 これは被災地に限らない一般論として。 弱者支援される方々を、これまで大勢お見かけしてきた。 被災地など弱者の回復・立ち直り・復興を大切にされる方もいて、弱者を大切にしてあげるご自身に陶酔されている方もいる。 弱者が問題を抱えていることを善人パフォーマンスとして利用される方は、問題が大きくなる方が善人度がUPするみたいだ。問題解決したらパフォーマンスのネタがなくなるのに、それでも弱者を想って動いてくれるものだろうか。 私自身は、宮城や福島とご縁を頂いたことで、もしかしたら支援者めいて見られているかもしれないけれど、そもそも私は精神障碍者という一弱者。 なんていうのか、特に福島や精神障碍は、差別偏見が付きまとう辺りが似通っていて、なんかまあ…。 この市議さんが足を運ぶことで、3万円の人は、水道水を飲めるようにはなれないのかもしれない。 誰かの善人パフォーマンスで私を利用されたら不快だし、そんな誤支援で私の回復が遅れたら困りものだし。 ただ、神奈川にいると、岩手も宮城も福島も、テレビや新聞の中の別世界のよう。電車や車で数時間なのに。 風化し他人事な人も少なくないだけに、実際に福島に足を運ばれる人を選びたくもなるけれど。 そんなこんな、とりとめのないもやもや。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015/11/09 01:11:37 AM
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