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テーマ:世界を動かす国際金融(373)
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リップルウッドとは、平成10年に破綻した旧長銀が約8兆円もの公的資金を注入された後、それを10億円という破格の安値で買い取った「ハゲタカ・ファンド」のことである。 その後、旧長銀は新生銀行となり、平成16年2月19日、新生銀行は上場を成し遂げた。これによって、一夜にして2200億円を超える利益を手にしたと言われている。さらに、株式の2次売却でもさらなる利益を確保する。買収金額は、たったの10億円である。 リップルウッドは1995年に米国に設立された新興投資ファンドである。 宮崎県のシーガイア(フェニックス・リゾート)や日本コロンビアの買収、日本テレコムのソフトバンクへの売却、新生銀行の上場と、日本で暴れまくっている。 しかし1999年当時、長銀の買収に名乗りを上げた時点では、大蔵省にも長銀本店にもリップルウッドの名を知るものは1人もいなかったという。 そんな誰が出資したかも不明の会社が、最終的には他の強豪を蹴落とし見事に長銀を買収した。 この「得体の知れない」リップルウッドの創業社長が、ティモシー・コリンズという人物である。こいつが司令塔だ。リップルウッドのオフィスには、クリントンが幼いコリンズの子供を抱いている写真が飾ってあるという。 コリンズは1956年に米国ケンタッキー州に生まれる。まだ40代という若さである。コリンズの先祖が代々経営していたタバコ農場が、リップルウッドという名前であった。 コリンズは、エール大学の経済学部でMBAを取得している。 コリンズに協力している人脈は、デーヴィッド・ロックフェラー、ポール・ヴォルカー(元FRB議長、ヴォルカーについては 8月31日の日記を参考にして下さい)、ローレンス・サマーズ(元米財務長官)といった顔ぶれである。 リップルウッドの会長には、マッキンゼーの社長やハーバード大学の財務責任者を歴任したロナルド・ダニエルを口説き落として就任させている。 このリップルウッドに買収され上場した新生銀行の会長兼社長が、八城政基である。この八城は、完全に“向こう側”の人間である。石油メジャーのエクソンで会長秘書を務め、シティバンクの在日代表に就任してきた人物なのだから、同じ日本人だと見ていたら“痛い目”に合うだろう。 八城は最近(9月15日)、日本の銀行経営者としては初めて中国の4大国有銀行の一つである中国建設銀行の社外取締役に就任している。 【新生銀社長】中国建設銀の社外取締役に就任 新生銀行は22日、八城政基会長兼社長が15日付で、中国の国有商業銀行大手、中国建設銀行の社外取締役に就任したと発表した。中国の国有商業銀行の取締役に日本の銀行経営者が就任するのは初めてという。中国建設銀は中国の4大国有銀行の一つで、総資産約47兆円、従業員数27万5000人。 毎日新聞 http://biz.mycom.co.jp/news/2004/09/22/eco/1819009.html さて、ティモシー・コリンズの背後にはどんな勢力が隠れているんでしょう。 コリンズの後見者がバーノン・ジョーダンである。 ジョーダンの本業は弁護士なのだが、裁判に係わることはないという。だが、所属する法律事務所のパートナーとして最高額の給与を保証されている。アメリカン・エキスプレス、ダウ・ジョーンズ、IBM、レブロン、バンカーズ・トラスト、などの大企業の社外取締役を30ほど務めている。クリントン政権では大統領の内政担当顧問でもあった。 ジョーダンはリップルウッドの顧問にも就任し、同社を誕生以来、育ててきた。あと、ジョーダンは新生銀行の顧問でもある。 ジョーダンは影のフィクサーを自認しているらしい。 で、このジョーダン、なんとビルダーバーグ会議の常任理事なのだ。 ビルダーバーグ会議については 8月21日の日記をお読み下さい。 さてさて、平成16年6月、コリンズはイタリアのストレーサにあるホテルにバーノン・ジョーダンとともに現われた。そこで会合をもった相手がロスチャイルド一族の代表たちや、デーヴィッド・ロックフェラーだった。 この会議が、秘密のベールに包まれているビルダーバーグ会議であった。 浜田和幸氏曰く、影響力は「アスペン世界経済フォーラム」「外交問題評議会」「日米欧三極委員会」が束になってもかなわない、と、ビルダーバーグ会議のことを述べている。 1954年に発足したビルダーバーグ会議は、毎年1回のペースで行なわれている。 アーカンソー州知事だったビル・クリントンをこの会議に連れてきたのもジョーダンだった。 クリントンもそうだが、ジョージ・ブッシュ、英元首相ジョン・メージャー、マーガレット・サッチャーも、最高権力者の座を射止める前に、なぜかビルダーバーグ会議に招かれているのである。今年の会議には、米民主党副大統領候補であるジョン・エドワーズが出席している。もちろん、副大統領候補に選ばれる前に…である。エドワーズが副大統領候補に選ばれたと発表されたのは、会議の1ヵ月後であった。 これらは偶然なのか・・・それとも…… エドワーズ上院議員は、この会議の演説で、共和党からブッシュの名代として出席していたラルフ・リードを圧倒したらしい。しかもここの集まった超エリートたちは、エドワーズが演説を終えると全員が立ち上がって拍手をしたともいう。これは前例のないことだそうな。 ビルダーバーグ会議に最年少のメンバーとして数年前から招かれるようになったのが、リップルウッドのティモシー・コリンズなのである。 メンバーは120人前後。現在この会議の議長を務めるのが、8月21日の日記に詳しく書いたエティエンヌ・ダビニオン子爵であり、名誉事務局長を務めるのがゴールドマン・サックスのマーティン・テイラーである。 コリンズの隣にはゴールドマン・サックスの会長もいれば、オランダ国王の経済顧問もいる。 50回目の会合である今年の会議には、ビル・ゲイツの夫人メリンダもオランダの誇るロイヤル・ダッチ・シェルのペール会長とともに出席していた。イギリスのフィリップ殿下も出席している。 そして、ここで何といっても威厳を見せていたのは、この会の実質的なスポンサーといわれるオランダのベアトリックス女王だったという。 ベアトリックス女王は、イギリスのエリザベス女王をはるかに上回る資産家であり、女性としては世界最大の富を誇る人物である。 コリンズは、旧長銀の買収に乗り出した直後から、バーノン・ジョーダンとともに、たびたびデーヴィッド・ロックフェラーやオランダの女王と会合を重ねるようになったらしい。 驚くなかれ、3年前のビルダーバーグ会議では、なんと「イラク戦争」が主要な議題になっていたというのだ。これは戦争が始まる2年も前のことだ。 長銀買収に際してリップルウッドに資金を提供したロスチャイルドやロックフェラーなどの大口投資家は、例外なくビルダーバーグ会議に出席している。なにしろ、ビルダーバーグ会議というのは、ロスチャイルドとロックフェラー一族がともに定期的に顔を合わせる唯一の場なのである。…といわれている。 つまり、コリンズとはビルダーバーグ会議の実働部隊として長銀買収に乗り出した男と解釈されたとしても、あながち間違いではないのである。(浜田和幸氏) ※ 参考図書 「ハゲタカが嗤った日」リップルウッド=新生銀行「隠された真実」浜田和幸(著)。 http://books.rakuten.co.jp/RBOOKS/0001712171/ ● 以下、転載。 ============== ビルダーバーグ会議で策定された「日本支配計画」とは? ヨーロッパに君臨するロスチャイルド財閥やオランダ王室の経済顧問団の連係プレーの数々も、このビルダーバーグの名とともに初めて白日の下にさらされねばならない。 つまるところ、アメリカのロックフェラー一族とヨーロッパのロスチャイルド一族が固く手を結んで経済利権を押さえようとしたターゲットが「バブルで肥え太った日本市場」だった―バブルの崩壊の実態を一言で表現すればこうなる。 「コントロールを失った日本経済の暴走を押さえ、世界経済への悪影響を食い止める。日本の政治家や金融当局には、そんな大胆な力はない。唯一あるとすれば、日本の金融市場を破壊すること。その後、欧米の資金で牛耳る。これを『構造改革』として推進させる。 これが、ロックフェラー上院議員が中心となってまとめた「日本経済の未来シナリオ」と題する文書のコンセプトである。 その驚くべき内容は『新たな始まり―日米経済関係の再編』(A new Beginninng:Recasting the US-Japan Economic Relationship 外交問題評議会 2000年)に詳しい。 このシナリオに基づき、欧米の政治家、金融機関やメディアのトップが密かに会合を重ねてきている。長銀の破綻、国有化、アメリカ資本による再生、日本市場の独占。すべたが巧妙に仕組まれていた。長銀の買収は欧米資本による日本占領を意図した「先制攻撃の第一波」と位置づけられていたのである。ロックフェラーの目には長銀は絶滅の運命にある恐竜のようにしか映らなかったようだ。 これまで、わが国ではロックフェラーやロスチャイルドという名前を出すだけで、ユダヤの陰謀説に加担しているとの誤解を受けることが多かったようだ。 しかし、彼らがスポンサーとなって欧米の政治家、経済人、官僚、マスコミを密かに動かしてまとめ上げた数多くの「対日経済・金融支配戦略計画書」の内容を吟味すれば、ユダヤ陰謀説のような話ではなく、そこに明確な意志が読み取れるのである。 しかも、「外交問題評議会」「国際経済研究所」といったシンクタンク、あるいは「ハーバード大学」「コロンビア大学」「スタンフォード大学」などのアジア太平洋金融作業グループが、経済官僚や投資顧問会社の幹部とともにまとめた内部メモを見ると、何と長銀破綻からリップルウッドによる買収、そしてゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの欧米の投資顧問外車のノウハウを使って、日本の金融資産をコントロールするシナリオが明確に打ち出されているのである。 知らぬは日本人ばかり。実際、そのとおりに欧米の政府が圧力をかけてきた事実を知れば、これは陰謀などと呼べるものではなく、欧米式の冷徹な対日金融外交戦略にすぎないことがお分かりいただけるだろう。 この大きなシナリオを描いたオランダを本拠に構える組織こそが、バーノン・ジョーダン(リップルウッド社長コリンズの後見人、黒人ロビイスト、ビルダーバーガー)が常任理事を務める「ビルダーバーグ」なのである。 コリンズを投資会社の世界に連れ込んだのがフェリックス・ロハンティン。ロスチャイルドの代理人、ニューヨークのラザール・フレール商会のトップ。オーストリア出身のユダヤ商人としてウォールストリートを代表する金融業者。現在は、ロスチャイルド夫人ら欧米の大富豪の資産運用にあたっている。 =========== 「ハゲタカがワラッタ日」浜田和幸著 より部分引用しました。 http://www.asyura2.com/0406/dispute19/msg/433.html ※ 最後の部分に登場する「ラザール・フレール」については、9月6日の日記をお読み下さい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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