【 プロ意識 】
桃松の“爪”の先端には、白い部分がありません 桃松のカラダの中で、今もっとも大切な部分は 手 です。当然のことながら、大切でない部分、なんてものはある筈もないのですがこれはつまり、平たく言うと、桃松の【 商売道具 】ということです。リンパドレナージの施術は、言うまでもなく 手 を用いて行います。ハンドテクニックはもちろんのこと、この 手 で、クライアントに触れることにより時に、患部の状態を知ることにもなりまた時に、スキンシップと同様にコミュニケーションをはかることにもなります。基本的に“全裸”に近い状態で横になってもらい、しかもその身体に“素手”で触れる訳ですから確かな信頼関係を築いて、クライアントに 安心して身を委ねてもらえることは、セラピストの責務です。実は桃松、幼い頃から ひどい手荒れ に悩まされてきました。ひび割れ・あかぎれの出来ない冬はなく、時には真夏でもかさついて血が滲むことがあった程。市販の薬の使用はもちろん、皮膚科にはしょっちゅうお世話になっていましたし痛々しいばかりの手指を見かねた父が「週刊誌で見た」と、民間薬(?)の切抜きをくれてわらにもすがる思いで試したこともあります(幸いにも、それはとてもよく効きました)。そんな桃松が、この仕事を志し、講習を受けることになった時、真っ先に頭に浮かんだのが (自分の)手・指のケアでした。がさがさの手をしたセラピストに触れられて、気分の良いクライアントがいる筈がありません。衛生的にも、傷ついた指先で患部に触れるなんて、もってのほか!その頃から、それまで以上に、ハンドクリームなどのハンドケア用品に敏感になり様々な種類を試し、直接メーカーの「お客様窓口」に問合せをしたこともあります。携帯用で2~300円くらいのものから、同じくらいのサイズで2,000円近くするものまで気に入ったものが見つかるまで、試行錯誤を重ねました。今では、人に勧められると思えるまでの良い製品も見つけ自身では、基礎化粧品として売られている、1コ(30gぐらい?)○千円もする美容クリームを毎日惜しげもなく(!)手指に塗りこんでいます。また、時々ネイルサロンに予約を入れて、マッサージとパラフィンパックをしてもらい甘皮やささくれなどの、爪の周囲にまで手入れを心がけています。自分で言うのもナンですが、桃松の爪は、長くて結構キレイな形をしています。伸ばすと、つけ爪と見まごう程カッコイイので、以前は(自分でですが)ネイルもよく装っていました。しかし、子供を産んだ後でさえ、そこそこ伸ばしてキレイに塗っていた爪ですがこの仕事を始めてから、先端の白い部分とはご無沙汰です(笑)お蔵入りを余儀なくされた、数十種のネイルの小瓶は、フランソワの成長を待つばかり。施術の際には、手の平側を密着させて行うドレナージばかりでなく指先を巧みに使った“ほぐし手技”という手技を用いて繊維化が進んで硬くなった部分をほぐしていく、というテクニックがあるのですが患部に、本当に“指先”を当てるので、少しでも爪が伸びていると指を放した時、くっきりと爪の跡( ⌒ ←こんなの)が残ってしまいます。リンパ浮腫を患っている部分の皮膚はとてもデリケートで、乾燥しがちで傷つきやすく傷つくとそこから深刻な炎症を引き起こしたり、それが元で症状を悪化させたりするのでセラピストは細心の注意を払わなくてはなりません。ある時、行きつけのサロンでハンドマッサージを受けている時馴染みの店員さんに「すごいプロ意識ですね!!」と感心されたことがありました。自分では、仕事に対する心構えとして、当たり前だと思っていましたがそんな風に言われると、何だかとても頑張っているような気がして、ちょっと嬉しかったです。またある時は、大正生まれでおしゃべり好きなおばぁちゃまのクライアントに施術中のこと 「先生の手は、魔法の手やねぇ」と言って頂きました。コレは正直、めちゃめちゃ嬉しかったです 桃松にとって、“魔法の手”と言われることは、この仕事を始めた時からの 夢 でした “夢”と思うほどのことが、案外早くに実現して、少々びっくりしましたが(笑)ひとつの夢が叶ったのですから、もっと大きな夢を持ってもいいのかな、と思っています。桃松の師事する 佐藤先生 の 手 は、まさしくGOD HANDです。手タレもびっくりの、本当に美しい手をしておられて(繊細で華奢なんだわ、これがまた)そのタッチは、触れられるなり安眠に導かれるような、ぬくもりとやさしさに満ちています。桃松にとっては、「追いつけ・追い越せ」がごとく、大きな目標でもありますが桃松は 佐藤先生 を抜けるとは思わないし、抜こうとも思いません。あの美しさとやさしさは、負けじ!!と思うものではありますがきっと、桃松の手には、桃松の手にしかない良さがあって 「先生の手がいい!」と支持して下さるクライアントがいらっしゃると信じています。 桃松にしかできない・桃松だからこそできるそんなナニカを求めて、この道の【 プロ 】としての意識を一層高く持ってこれからも頑張っていこうと思うのであります