ブックアドバイザー木村綾子の日々の徒然

以前から気になっていた本の1つ『​戦争は女の顔をしていない ​』を１巻のみですが、読了。

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原作があることは知っていたのですが、ただ「知っていた」というだけで、どのような内容のものなのかということすら一切知らない状況でした。
ただ、コミックの方の表紙が私にとってはかなり好みのタッチであることと戦争系なんだろうなということのみという知識の中で、「気になっていた」というのですから、まぁ相当このイラストが私にとってはインパクトがあったということなのだろうと思います。

「戦争系」と想像はしつつ、内容はというと、戦争批判的な論考かなという程度。

なので、いきなりページを開くと女性の語りではじまり、それだけで驚いたのですが、１話で主人公が変わることに脳みそがついていかず、しかも女性が兵士？？？……何言ってんの？？？と、脳みそはカオス状態。
無知とは怖いものです。

慌てて、目次を見てみると、１話ごとに「〇〇の話」とあるので、主人公が変わるのだということに納得。
そして、女性が兵士というクエスチョンは読み進めるうちに、ソ連って女性も昔から兵士だったんだということを認識。
知っていた知識のはずだったのですが、私の中ではただの点でしかなかったようで、この作品を読んでいて点と点が結びついて線となり、ようやく自分の中で認識するという形になりました。

そして、読み終えてからあらためて原作にかんしてリサーチしたところ、第２次世界大戦時に従軍していた女性のインタビューしたノンフィクションだったことが分かり、更に言えば、著者は本書でノーベル文学賞を受賞しておりました。

無知って本当にあかんわーーー。

もしかしたら、第２次世界大戦時のソ連の状況というのは、本書で初めて知ったかもしれません。
１巻のみですが、確かに「戦争」は女性の顔をしていないことがよく分かります。
そもそも、女性が戦争を起こすということは私の中ではありません。
（あったら、私が無知なだけなので、教えて欲しい。そこから再度学び直します）
基本的に巻き込まれるだけです。
いや、戦争を起こした者の幾人か以外は男性においても巻き込まれただけ。
ますますそのことを本書を読んでいて感じました。

そして、戦勝国であるソ連ですら大きな犠牲者が出ているということを改めて認識しております。
女性の、しかも従軍した女性たちの目から見た戦争というものは、ますますそれを起こしてはならないということを教えてくれるのみです。

全４巻らしいので、全てをコミックでとりあえず読んでおきたいです。


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