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たまたま新刊の広告を目にして手にしました『猫屋台日乗』。
著者の存在を知ったのはたまたま猫関係の本を集めた記事だったかを何年も前に読んだ時。 そのエッセイに著者の飼っている猫の話題が数多く出ているということでその著書を読んだのだと思います。 そしてそこで知ったのが吉本隆明氏を父に持ち、吉本ばななさんが妹だということ。 ただただ「へぇーーーー」だったのですが、彼女の描く猫が私にとっては好きなタッチだったのと、何よりもエッセイの文章が闊達で楽しく読むことができたのを記憶しています。 なので、今回も期待大。 猫に関しては相棒のシロミちゃんを看取って荼毘に付したこと位で、後はコロナ禍における食を中心とした日常についてでした。 しかし、やはり楽しい。 全ての人を敵に回しそうな発言が多いのですが、これこそ爽快ですし、何よりも有言実行なので、それが自分の価値観とあっていようとなかろうと素直に読めてしまいます。 コロナ禍において、個人商店の酒屋さんを御用達にしていたのに、そこがお店を畳むことになった話や、タクシーの運転手さんの話、そうそう、脱腸で入院した話は、一体誰と戦っているんだと思えるほど笑えました(いや、笑ってはいけないのか?)。 この年齢になると入院話はある意味情報を頂く話題でもあります。 脱腸にならずともこれから年齢を重ねるごとに入院というのをするかしないか分からないけれど、「する」という確率が高くなってくるのは間違いないことで、その時の心構えや入院生活はとにかく幾らあったも知識としては必要なこと。 お目目をぱちくりにして読みました。 まぁ、それにしても闊達と言いましたが、コロナ生活のことは本当に容赦なく記しています。 コロナが「5類」になった時のことがいちばん最後に綴っているのですが、こんな感じ。 しかしまだ、ほとんどの人がマスクを外さない。「現在すでに。9波に入ろうとしている」などと、未だにあおろうとする専門家もいる。この国は、すっかり汚染されちまった。コロナウイルスによってではない。お上と専門バカの専門家とポンコツなマスコミと同町圧力によってだ(p291) 私は上記に関しては著者とは少し異なる意見を持っているのですが、このエッセイの最後に不要不急の外出をしてはならないということでそれを守った独り暮らしの方が筋力が落ちて、認知症が進行し、フレイル状態になり、物を食べられなくなり、自宅の部屋で亡くなっていたのを発見されたということが書かれてあったのを読んで(著者の知人)、このことに関して当時、報道されたかなーーーと記憶を引っ張りだしてみたのですが、全く記憶になく……。 そういうことがあったんだと。 と言うことは、著者の知人だけでなく、全国的にもこのような方は多くいらっしゃったのではと思わざる得ませでした。 コロナで亡くなる方もこうしてフレイル状態で亡くなる方も尊さは一緒。 だとしたら、両方とも報道をしてもらい、そして、その解決策、とりわけフレイル状態にならないような策というのも同時進行でアナウンスする必要があったなーとただただ思ってしまいました。 そりゃ、「ポンコツなマスコミ」と言っても致し方ないよなーーー。 この項目はかなり私の中でぐるぐると蠢くものがありました。 にほんブログ村 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年03月23日 06時55分11秒
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