プロ野球東北楽天は20日、仙台市宮城野区の楽天Koboスタジアム宮城(コボスタ宮城)の来季に向けた大規模改修計画を正式に発表した。グラウンドの人工芝を天然芝に張り替え、左翼外野席後方に観覧車のある公園を整備する。総工費は約30億円。
内外野のフェアグラウンドに冬芝「ケンタッキーブルーグラス」を張る。寒冷地対策として、芝の下に温風を吹き込むなどし土壌の温度や水分を管理する「サブエアーシステム」を活用。球団によると、国内の球場への導入は初めてという。天然芝化は球団の三木谷浩史オーナーの強い意向で実施される。
公園は仮設の「楽天山観覧席」などを撤去し、広さ約4000平方メートルを確保。観客席の一部として約7000人を収容する。目玉となる観覧車は高さ36メートルで、4人乗りのゴンドラ16台が回る。球団は同エリアの命名権を12月25日まで募集する。
スタンドは一、三塁側のダッグアウト、カメラマン席の上部に計212席を新設。ファウルグラウンドに張り出す「フィールドシート」は計116席増やす。バックスクリーンのスコアボード(縦10メートル、横25メートル)は全面を発光ダイオード(LED)に改装する。
来年5月の完成を目指す観覧車を除き、工事は来季の開幕前の3月20日ごろに完了する予定。2万8451人の収容人数は3万人を超える見通し。来季は平均2万2000人の動員を目指す。
球団の立花陽三社長は「天然芝にする球団創設時からの夢が実現する。わくわくしている」と話した。(河北新報)