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テーマ:海外生活(7798)
カテゴリ:ドイツ人って…
教会で行ったコンサートはおかげさまでとても盛況で、沢山の人が聴きに来てくれました。
今年でもう4回目になるのですが、これまで毎年コンサートをやっていたうちの教区の教会が修復中で、別の教会でやったのが却って良かったのかもしれません。 でも、ロシアから来てくれるのは普段は歌劇場でオペラに出演しているプロ中のプロ達なので、彼らの歌を生で聞けるというのはものすごく貴重な機会だし、しかも入場は無料なのです。 もちろん教会の出口で寄付を募ってはいますが、強制ではありませんので、誰でもただで聴きに来られます。 毎年の事ながら、プロの歌声を近くで聴くと、本当に圧倒されます。 同じ人間のはずなのに、声が楽器のように不思議に共鳴したり、声量もものすごいのです。 我がパートナーはクラシックがあまり好きではなく、今まで聴きに来たことがなかったのですが、「すごく良かった!」と感激していました。 今回はちょっと面白いことがあり、休憩時間にいきなり日本語で「日本の方ですか?」と話しかけられたのです。 私も日本人みたいな男の子が客席にいるのは見えていたのですが、この辺りにはあまり日本人はいないので、多分中国人だろうと思っていました。 話してみたらD大学の男子学生2人で、1ヶ月ほどサマーコースのためにこちらに滞在しているのだそうです。 ドイツ人の家庭にホームステイしているそうで、滞在先のおばさんに無理やり連れてこられたみたいです(苦笑)。 実は、私の住んでいる市にある大学はこのD大学と提携しているのです。 今まで地元で日本人に会ったことはなく、もちろん話しかけられたこともなかったのでびっくりしました。 そういえば、この前日には初めてなでしこジャパンの安藤選手をお見かけしました。 ご近所に住んでいると知ってはいたのですが、意外と会わないものですね。 大学2年で19歳(若い!)と言う男の子の方に、何でドイツ語を専攻したの?と訊ねてみたら、「推薦枠があったから」と答えたので笑ってしまいました。 何を隠そう、私も高校三年の秋、友人達が推薦で入学が決まったと聞いてあせってしまい、自分も推薦でどこかに入れないかと進路相談室に行ったところ、そのD大の独文かC大の教育だったら推薦できると言われたのです。 当時はどうしても英文に行きたかったので、独文なんて論外でしたが、その数年後にはドイツ語を専攻して、今はドイツで暮らしているのですから、人生は本当に分からないものですよねえ。 休憩時間には別の意外な人物にも話しかけられました。 以前、市内の別の教会のポザウネンコアの記念コンサートに出演した事があったのですが、そこのリーダー的なJさんというおじさんもこのコンサートを聴きに来ていたのです。 私に「今度の日曜日はもう何か予定がある?」と聞いてきて、もし時間があれば礼拝で一緒に演奏してほしいと熱心に誘われました。 このポザウネンコアには大昔、我がパートナーと妹さんがまだ子供の頃に入っていたので、パートナーのところに記念コンサートの案内が届きました。 それを見た彼が盛り上がり、是非一緒に出演しよう!と言うので申し込みましたが、結局は(いつものごとく)私だけが出演することになりました。 このコンサートで、デスカントパートがある曲は全て私が吹いたのです。 その記念コンサートの指揮をしていた女性に最近子供が産まれ、旦那さん(トランペット奏者)と2人とも休団中らしく、トランペットが足りないようです。 そのJさんはいい人のようですし、パートナーの古い知り合いなので無下にもできず、行けたら行くと応えましたが、私はこの楽団では二度と演奏するつもりはありません。 実は私が先日購入したモンケのロータリートランペットは、この指揮者の旦那さんがめちゃくちゃにしてしまったのです。 このトランペットを所有していた私の知人は、旦那さんがトランペットを始める際に頼まれて快く貸してあげたのですが、返ってきたらものすごいへこみがついていたそうです。 私も購入する前にもちろん楽器を見ましたが、ベルを下にして床に落としたのだろうと思われるへこみでした。 しかも、彼は楽器を返すときに何も言わずに返してきたそうです。 あまりにも失礼な人だと思いませんか?! 普通、音楽をする人は、自分のものでなくても楽器をとても大切に扱うものです。 特に人から借りた楽器にあんなに大きなへこみをつけてしまうなんて、普通ではありえません。 もし避けようの無いアクシデントだったとしても、すぐに所有者に報告して平謝りに謝って、必要があれば買い取るなり、修理をするのが当然ですよね。 それを知らん顔して黙って返してくるなんて、信じられません。 その話を聞いたとき、はらわたが煮えくり返って仕方ありませんでした。 マイスターが懸命に修理してくれた後も、私のモンケにはまだところどころへこみの痕跡が残っています。 よく見なければ分からないほんの小さな跡ですが、それを見るたびに心が痛みます。 私はそんな失礼な人と(今は休団中のようですが)一緒に音楽なんてやりたくないので、Jさんには申し訳ないですが、日曜日は行かないつもりです。 Jさんいわく、パートナーが礼拝の場所を知っているそうですが、彼は休みの日には多分そんなに早くは起きられないでしょうし…。 心無い人にひどい扱いを受けたモンケですが、今は私の元で幸せな老後(?)を過ごしております。 昔の恋人Bessonちゃんも忘れていませんが、本当に良い楽器です! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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